双子兄弟の「向き、不向きを勝手に決めつけないでくれ!」の話

「二月の勝者」の海斗君と陸斗君

 

中学受験「二月の勝者」というドラマを
見ていたら、双子の兄弟の兄、上杉海斗
君が母親に「向き、不向きを勝手に決め
つけないでくれ!いつになったら、自分
でやりたいことを決めさせてくれるの?
」と涙ながらに訴えるシーンがありまし
た。

「算数のちょっとできる弟の陸斗は、
開成中を目指せ!数学のちょっと苦手な
兄の海斗はスポーツ系に進め!」と母親
は勝手に決めつけていたんデス。

一卵性双生児の場合には、こういう風に
二人の行き先が違うことはよくあります。

一卵性なら本質的には同じ遺伝子を持っ
ているはずなのに、行き先が変わってく
るってどういうこと?

双子の家庭の場合は見た目が同じなので
、何よりもそれぞれ個性を重視すること
が大切になってくる。

見た目がまったく同じでも、それぞれは
一人一人の人間だから、二人で1つじゃ
なくて、一人一人として扱ってほしい。

だから親はそれぞれの個性を大事に育て
ていくという気持ちが強くなる。

すると、ちょっとした違いに注目しがち。

例えば髪型をちょっと変えてみたり、服
装を派手に変えてみたり、まぁそういう
ところに目が行きがちになる。

すると、違いに注目するクセがつく。

で、兄が算数がちょっとできないと、
「この子はスポーツ系が向いている」、
弟がちょっと算数できると「この子は勉
強系が向いている」と思い込まされて育
つようになるのだ。

でも、これ、どこか間違ってない?

10才くらいの時点で「テストの点数=実
力」とみなすのは、ちょっと危険。

テストの点数は実力そのものではないも
の。

だって、先生がツルカメ算を教えて同じ
ように理解したように見えても、ある子
はカメがカブトムシになっただけで解け
なくなるし、カメを教えただけで速さの
問題に応用できる子もいるワケ。

まぁ、こういうのが本来の能力、実力。

その部分をしっかり評価しなくてはなら
ないのに、この母さん、ほんの数か月間
のテストの点数だけでその子の能力を評
価してしまった。

だから「向き、不向きを勝手に決めつけ
ないでくれ。僕にもチャレンジしたい中
学はあるんだ!」ということになる。

だいたい、一卵性双生児には本来、大き
な能力の差などないのだ。

親の言うがままに受験して落っこちたら
、一生親が恨まれます。

「ざまぁみやがれ、落ちたのは親のせい
だ」と。

落っこちようが受かろうが、最後は本人
の意志を尊重してあげないとね。

 

第3の手と呼ばれる舌は進化してきた。

キリン

 

歯の治療をしていると、口の中に舌が
見えます。

この舌、口の中を自由自在に動き回る。

探針が少しでも触れると、舌はビックリ
して逃げます。
まるで意志を持っているかのように。

そりゃあそうです。

ワレワレの祖先の舌は、昔むかし、手の
役割をしていたのですから。

実は舌って、キリンやカメレオンにとっ
て、捕獲するための道具です。

キリンは30センチ以上のうねる舌で葉っ
ぱを根こそぎ引きちぎる。

カメレオンは時速90キロの伸びる舌で
弓矢のように、狙ったムシを捕獲スル。

カメレオン

 

まぁ、彼らの舌は、いわば手の代わり。
ノドから出た手。

発生をみたら、舌は手や足と同じ、体節
というところから発生する。

つまり舌は自在に動かせる手足と同じ
成り立ちをしています。

ワレワレの祖先がまだ海にいた頃、海水
を吸い込むと同時にエサを吸い込むこと
ができました。

でも、陸上に上がるようになると、エサ
そのものを捕らえて口の中に送ったり、
ノドの奥に送る器官が必要になった。

そうやってできたのが、舌。
そもそも魚は舌を持っていません。

そのうちヒトは直立二足歩行するように
なります。

四足歩行の頃は、舌は横長。
前後の動きしかできません。

チンパンジー(オガワメモ①)

 

二本足になると、徐々にアゴが短くなり
、スペースの関係上、舌の形が丸くなっ
て、舌は上下の運動ができるようになり
ました。

ヒト(オガワメモ②)

 

そうやって獲得した能力が、話し言葉。

いろんな音を出せるようになったから
です。

舌が丸くなかったら言葉ができにくいの
で、文明がこれほど発展していないんじ
ゃないかな。

 

 

 

「ダーウィンが来た」とか「ワイルドライフ」を好んで観ている子供たちは・・。

にらむサル

 

先日「ダーウィンが来た」という番組を
見ていたら、あるサルがじっと別のサル
の顔をにらみつけていました。

何考えてるんだろう?

強いサルが相手をじっと見つめるのは、
どうやら威嚇のようです。

相手を見つめるのは強いサルの特権で、
強いサルが威嚇の表情をして、弱いサル
がニャッと笑いを浮かべた瞬間、勝負
あった。

「私はあなたに敵意はありませんよ」
っていうイシを示すらしい。

ニャッと笑うサル

 

確か、「ヒューマニエンス」という番組
でも、「顔」というテーマでそんな話を
していた。

ホントにそうだなぁと思いました。

例えば、マンガのドラえもん。

ジャイアンが「文句あっか!」とドラえ
もんやのび太の顔をじっとにらみつける
と、この二人が冷や汗をかいてニャッと
する場面によく出くわします。

にらむジャイアン

 

これは、「いやあ、その~、ジャイアン
の言う通りにします。敵意はありません
よ。服従します」というジェスチャー。

そこにおいしいケーキがあれば、ジャイ
アンは独占して食べてしまう。

そこではケンカは起こりません。

それどころか、ケーキを間に置いてじっ
と見つめ合うことなんか、絶対に起こら
ない。

動物の世界では、負けた者、弱い者は
立ち去るのです。
つまり、退場。

BSの「ワイルドライフ」とか「ダーウィ
ンが来た」を見ていると、動物たちは
よくそんな姿を見せてくれる。

子ども達はこういう番組を小さい頃から
よく見ていれば、いろんなことがそこか
ら学べるのになぁと思う。

そんな子たちが、天才君に成長していく
のだ。

日本に生まれただけで「親ガチャ大当たり!」

ガチャガチャ

 

「親ガチャ」という言葉があります。

子供がどんな親の元に生まれるのかは
運任せであり、家庭カンキョウによって
人生を左右されることを、カプセルガチ
ャのランダム性に例えた言葉。

子どもは親を選べませんからねぇ。

まぁこれをわかりやすく言えば、ガチャ
ガチャにコインを入れて1回まわしたら
、「やべぇー、貧乏親だ。」とか「やっ
たぁ、金持ち親だ。」とか、「ゲッ、毒
親だ!」とか、まぁいろんな親の書いて
あるカプセルが出てきたみたいな感じ。

金持ち親・貧乏親

 

そんな親ガチャ、生まれてから成人する
まで20年あるのに、エイキョウがないわ
けがない。

親ガチャで失敗したと思っている人に
伝えたいんですけど、そう思っていると
いうことは、もう少し頑張れたらと思っ
ているハズ。

そのように思うことは素晴らしいこと。

この先は諦めないでほしい。
チャンスは必ずアル。

勉強に関して言うと、昔と比べて今は、
ネットのお陰で勉強できるカンキョウが
整っています。

いろんなYouTuberが勉強法や楽しく勉
強に取り組める動画を日夜頑張ってアッ
プしています。

ぜひこれらの情報を得て何かのプラスに
してほしい。

親ガチャで失敗したとしても、「今後
出会う人ガチャ」や「情報ガチャ」は
引き放題。

自分だけで頑張らず、どんどん他人の誰
かに頼ればいい。

遅すぎるということはないので、今から
でも頑張ってほしい。

なお一方の親側。
子どもに「親ガチャ失敗」と言われた場
合、それは気にしなくていい。

親に不満を持つのは古の昔からの「ある
ある」デス。

誰もが通る道。
怒ったり悲しむこともない。

わからないことがあると自ら調べて、
楽しそうにしゃべっている姿を見せるだ
けで、お子さんの勉強面のプラスになる
ハズですから。

まぁ、上を見ても下を見てもキリがない
のですが、だいたい日本に生まれただけ
でも当たり。

だから皆さんの子どもは大当たりデス。

私も子どもに今どう思われているか知り
ませんが、「親ガチャ大当たりだった」
と言われるように、今からでもしっかり
と生きていきたい。

「二月の勝者」が人生の勝者ではありません。

「二月の勝者」

 

何年かおきに、受験生ドラマの番組が
お茶の間をにぎわせてくれます。

「下剋上受験」「ドラゴン桜」、そして
この頃は、中学受験の「二月の勝者」。

視聴率が取れるんでしょうね。

二月というのは、都内では2月1日から
中学受験が始まる季節のこと。

北海道の場合は、だいたいお正月が終わ
って数日してから受験が始まる。

ところで、「二月の勝者」が人生の勝者
ではありません。

勝者にはさらにその上の勝者がいるもの
で、絶対的な勝者なんてそもそもいませ
ん。

「えっ?でも開〇、桜〇、女〇学院合格
なら絶対的勝者では?」って思う方がい
らっしゃるかもしれません。

確かに、12才を人生のゴールとするなら
そうかも。

でも12才なんて、まだ人生のほんの7分
の1。

人生7分の1での残りの7分の6が決定
づけられるなんてことがあったら、人生
たまったもんじゃない。

「人生そんなに甘くない」ってのは大人
である私たちが一番よく知っています。

子どもたちの受験生活をサポートしてい
ると、どうやら親御さんたち、視線が目
先になりがちです。

まぁ、「精一杯頑張って、自分を入れて
くれた学校がいい学校」とか、「置かれ
た場所で咲きなさい」とかいう言葉もあ
ることですし・・・。

恐るべし、腸内細菌、ベイロネラ・アティピア。

大腸

 

コロナ前の2019年、アメリカの医学誌に
、アスリートのパフォーマンスを高める
能力を持つ腸内細菌が見つかったと発表
されました。

調査したのは、ボストンマラソンの参加
者たち。

走り終えたばかりのランナーの便を集め
、その腸内細菌を調べてみた。

すると、好タイムを出したランナーたち
の便は、ある腸内細菌の割合が多くなっ
ていたのです。

その菌が、ベイロネラ・アティピア。

研究者によると、長キョリの場合、筋肉
の中に乳酸が溜まる。

筋肉を使う時、糖をエネルギーとして
使います。
すると、副産物の乳酸が溜まる。

溜まった乳酸の一部は腸にやってくる。
その乳酸、実はベイロネラ・アティピア
の大好物。

コイツ、乳酸を自らのエネルギーとして
食べると、プロピオン酸を副産物として
出します。

そして、このプロピオン酸が再び肝臓に
送られて、再び糖に変換される。

つまり、ランナーたちは筋肉で喪失した
糖を腸内細菌を介して再び取り入れ、再
利用していたのです。

クルマで言えば、ターボエンジン。

ターボって、一旦エンジンを回して放出
した排気ガスの流れを使って、エンジン
に空気を押し込むシステムで、小さな排
気量で大きな排気量並のパワーをつくる
っていうヤツ。

まぁ、どちらもエネルギー源のリサイク
ル。

生物ってのはいろんなことを見せてくれ
るなぁと思います。

すごいぞ、ミトコンドリア!「ゆっくり走るのがコツです」

ゆっくり走る

 

地上波のテレビを見ていると、どうも
若者向けの番組が多い。

まぁ、プロデューサーが若い人だから
かな?

BSテレビは、中高年~高齢者向けの番組
が多いような気がします。

水戸黄門、韓ドラ、昭和の歌謡曲、そし
てトーク番組では、昔、地上波に出てい
た人が年齢を重ねてBSにやってきた。

作る側も見る側も年をとってきた。

で、BSのCMを見ていると、長寿の為の
健康器具とか健康食品とか、まぁ青汁に
代表される商品のようなCMをよく見か
けます。

ワタクシ、長寿の鍵はミトコンドリアに
あると思います。

ミトコンドリアって、ワタクシたちの
細胞の中にたくさんある細胞内小器官。

その一つが酸素を使って栄養分を燃やし
て、エネルギーを作っています。

まぁ、ひと言でいえば、生き物が活動す
るのに必要なエネルギーの生産工場。

健康長寿を維持するには、調子の悪い
ミトコンドリアをガッツリ分解酵素で
壊して、若くて質のいいミトコンドリア
をしっかり作るのだ。

そのためには「ゆっくり走る」のがいい
ということが、最近の研究でわかってき
た。

走らないと古いミトコンドリアがずっと
居続け、それが老化を招くのデス。

長寿であるといわれるツルとカメ。

カメはムダなエネルギーを使わない、
節約型の生き物。

一方ツルは、飛ぶことでエネルギーを
使うんですけど、積極的にミトコンドリ
アを使ってヘトヘトになってダメージは
出るものの、新陳代謝を促して、若くて
質のいいミトコンドリアを作り続けてい
ます。

ツルとカメは長寿

 

ヒトはどちらかというと、ツルタイプ。

カラダにいい運動を続けて若くて質のい
いミトコンドリアを作り、エネルギーを
どんどん生産する。

そう考えると、日常生活でカラダにいい
ことは大抵がミトコンドリアの新陳代謝
を高めたり増やしたりすることなのかな
ぁと思う。

そういえば、iPS細胞をつくった山中伸弥
教授、健康のために毎日スローランニン
グしていますもんね。

 

コロナ治療薬がブロックバスターになるかもしれません。

夢の抗ガン剤 オプジーボ

 

従来の治療を覆し、巨大な売り上げを
もたらす新薬のことを‘ブロックバスタ
ー’というのですが、まぁ大体、年商
1000億円を超す薬。

有名なのが、この前ノーベル賞で本庶佑
先生が開発した皮膚ガンの治療薬、オプ
ジーボ(小野薬品)や、インフルエンザ
治療薬のタミフル(スイス・ロシュ社)
、バイアグラ(米ファイザー社)。

そして、これも以前ノーベル賞を受賞し
た大村智先生の抗寄生虫薬イベルメクチ
ン(米メルク社)など。

で、昨年の首位は関節リウマチ治療薬
ヒュミラで、売上高2兆9000万円。

でも今回のコロナ禍では、ファイザー社
のワクチンだけでそれを大きく上回りま
した。

世界中の人々が最低2回打ちますからね
ぇ。

そのうち、コロナ治療薬でタミフルみた
いな治療用の飲み薬が出てくるとは思い
ますが。

そうなると、それがブロックバスターに
なる。

ワクチンに代わってそれを飲むだけで済
むのか、それとも毎年コロナワクチン予
防接種が必要になってくるのか。

他人事みたいですけど、見ものデス。

電気の周波数が60Hzになっていた。

東日本と西日本の周波数

 

以前、照明を取り付けた時、タイマーを
セッティングしたことがありました。

ある時この照明が、「明るくなると点灯
し、暗くなると消える」ようになった。

何のために照明を取り付けたのかわかり
ません。

「このタイマー、壊れてるんじゃねぇ?
」ということで、しばらく経過観察。

すると、ビミョウに少しずつ時刻がズレ
ていってオル。

「あっ!」
ピンときました。

もしかして、電気の周波数が原因か!

で、タイマーの周波数のツマミの所を
見たら、60Hzになっていた。

北海道は50Hzだぞ!

タイマーの回転が遅くなっていたのだ。
そりゃあ、ちょっとずつ時がズレていく
わけだ。

で、タイマーの周波数を50Hzに直した
ら、その時以来、正常な時刻についたり
消えたりするようになりました。

家庭用の電気は交流といって、電気の流
れる方向が1秒間に何十回も変化します。

50Hzは、1秒間に電流の向きが50回変化
する。
60Hzは1秒間に60回。

周波数の概念

 

この周波数、日本ではフォッサマグナの
静岡糸魚川構造線を境に東日本と西日本
に分けられるのですが、東日本が50Hz、
西日本が60Hzと決まってオル。

「何でこうなってんの?」って話ですが、
日本で電気が使用され始めた明治の頃、
周波数は各地域や発電所によってまちま
ちデシタ。

で、発電機等にとって効率のいい周波数
に統一しようということになったのです
が、当時東京電灯はドイツから50Hz、
大阪電灯はアメリカから60Hzの交流発
電機を勝手に購入。

そして、これがそのまま現在の周波数の
分布の違いになったんです。

皆さん、東日本から西日本へ、西日本か
ら東日本に引っ越しする際、周波数をき
ちんと確かめずにスイッチを入れると、
故障したり火が出て火事になったりする
ので、気をつけてネ。

そういえば数十年前の話ですが、ワタク
シが広島から札幌に引っ越して来た時、
一緒に持ってきた愛用のポンコツラジカ
セで歌っていた「聖子ちゃんのキャンデ
ィボイス」が、よくワイドショーで見か
ける音声を変えた怪しい変なオッサンの
声に変わり、ますますポンコツに。

きっと60Hzの国から50Hzの国に来たの
で、モーターの回転が遅くなったのだ。

「望・聞・問・切」

しっかり観察します

 

診療室に入って来られる患者さんは、カ
ラダの調子や口の中の調子がいつも同じ
とは限りません。

待合室におられる時も、ユニットに座っ
ておられる時も、ちょくちょく観察する
ようにしています。

これは、大学の学生時代、「患者さんを
みる時は常に注意せよ。昨日と今日で決
して同じだと思うな!」「さっきと今で
は同じ状態ではないと心得よ!」と上の
先生に徹底的に仕込まれたから。

おやっ?

これって、甲賀忍術書に書いてある「四
知の伝」の「望」のことじゃないかと
思いました。

「四知」というのは、「望・聞・問・
切」の4つ。

「望」は、その人の風体、衣装と行動を
眺めることです。

何も言わずにただ眺め観察し、それで人
物を知ること。

ちなみに、「聞」は聞き取り調査「あの
人はどんな人ですか」と聞き合わせて、
人物を知ります。

「問」は、本人に質問してどんな人物か
確かめます。

そして最後の「切」は、その人の行動を
試してみて、心の隠れたところを知るの
です。

例えば、女に弱いかどうか知りたいなら
女を近づけてみます。
金に弱いと思ったら、金で釣られるか
確かめてみます。

ヒトは口で言っていることよりも、行動
を見たほうがよくわかることがあります。

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