2021年 6月 の投稿一覧

植物は何でクスリを作るの?

院長室の窓から見えるグリーン

 

院長室に窓があって、窓を開けるとそこ
に、一生ケンメイ枝葉を広げたグリーン
があります。

このグリーンを見ていると、どこにも
出かけずによくそんな狭い所で頑張って
るなぁと思います。

46億年の地球の歴史を1年に換算してみ
ると、太陽エネルギーを使って光合成を
する原始生物は5月7日に誕生しました。

さらに植物は11月27日に陸に上がり、ワ
レワレ、ホモサピエンスが誕生したのは
ついこないだの12月31日の午後11時37分。

まぁ、大晦日のたった23分前です。

土に根を生やして動かないという生き方
を選択した植物は、いわばワレワレの
大先輩。

動かないことを選択した植物は、太陽エ
ネルギーと二酸化炭素と土の中にある無
機物を使って、有機物(糖やアミノ酸や
脂質)を自分でつくる光合成という能力
を身に付けました。

また、動けないので、外敵やカンキョウ
などのストレスなどから身を守るために
化学構造が複雑で多様な成分を作る化学
防衛キノウを発達させました。

例えば、強い薬理作用を持つアルカロイ
ド(窒素を含み、ほとんどの場合塩基性
を示す天然由来の有機化合物)。

多くのアルカロイドは、他の生物に対し
て有毒。

でも時々薬理作用を示すので、医薬品と
して使われています。

アヘンから採ったモルヒネとか、紫外線
などの環境ストレスを和らげてくれるフ
ラボノイドとか、最近では植物に由来す
る抗ガン剤、これはガン細胞の分裂を阻
害してくれますが、しかし困ったことに
正常細胞の分裂も阻害する。まぁ、老化
を早める。

こうして動かないことを選択した植物が
つくり出したモノが、クスリの源になる
のです。

まぁ、このように植物は決して人間に恵
みを与えようとしているワケじゃなくて
、自ら生き残り戦略の中でいろんな化学
成分を作り出し、それをワレワレが少し
だけおすそ分けしてもらっているダケな
んだろうなぁと思う。

単語ガエルと文章ガエル

井戸で考ガエル

 

イソップ童話に、「井戸を見つけたカエ
ル」というお話があります。

ある夏の暑い日、あまりにも日照りが
続くもんだから、沼が枯れました。

そこで、沼に住んでいたカエルたちは
新しい場所を求めて、旅に出ました。

しばらく進むと、カエルたちは深い井戸
を見つけました。

のぞき込むと、水がいっぱいありそう。

喜んだ一匹のカエルは、「水があったぞ。
さぁ、みんな、飛び込もう!」と叫びま
した。

すると別の賢いカエルが、「ちょっと待
ちな。もしこの水が枯れてしまったら、
どうすんのよ?どうやって外に出るつも
りだ?みんなこの中で死ぬしかねぇんだ
ぞ」と言いました。

まぁ、先のことを考えないで目先の欲で
行動すると、得したつもりでも後で取り
返しのつかない損をするというお話。

賢い人とそうでない人との差は、1つの
ことについてたくさんのことを考えられ
るか、1つのことしか考えられないかの
差。

フツーのカエルは、一度に1つのことし
か考えられない「単語ガエル」。

「水」ということしか頭にはないので、
水が見つかったら「ゴー!」。

でも賢いカエルは、「水は必要だが、枯
れた時には死ぬかもしれないし、引っ越
さないといけないかも」というように頭
で文章を考ガエル、「文章ガエル」。

まぁ、数学でいうなら、“場合分け”でき
るカエル。
それが思考。

今から2500年位前のイソップさんは、
「君たちねぇ、ヒトなんだから、考えな
くっちゃあダメだよ!」と、それを動物
のお話にしたのかなぁと思います。

脳にも旬がアル。

 

食べ物には旬があって、その時期なら
簡単に手に入れられるものでも、時期を
逃すと苦労しても手に入れにくくなりま
す。

今の時代は年中ハウス栽培とかで作られ
たものがスーパーに並んでるけれど、
畑でとれるものはその時期ならでは。

今ならトマトかな。
初期のころは味が薄いケドね。

子どもの発達にも、脳、カラダ、性、
それぞれ違った旬があります。

ヒトはカラダの旬は20才頃まで続き、
性の旬は16才頃から始まります。

ただ、脳の旬はかなり前に始まります。

というのは、脳の神経細胞は140億個あ
って、この細胞だけは特殊で、生まれた
後で増えることもないし、しかも新陳代
謝しない、非常に長生きの細胞。

で、10才のころまでにほぼ大人なみに
発達してしまう。

あとは毎日10万個ずつ消費していく。

だいたい120才くらいまで生きれば、
ほぼなくなる。

まぁ、旬でいえば、10才児はカラダは
半人前、脳は大人、性は赤ちゃん。

だから、目の前の小学生ってサイズが
小さいからといって子ども扱いしてはな
りません。

何を先に育てていくべきかといったら、
何たってまずは脳。

脳を育てるというと勉強をイメージする
人がいますが、まぁそれはほんの一部。

大切なのは、感性や人の心がわかること
や判断力でしょうか。
まぁ、生きる力。

「あそこにあるのは見たことないけど、
何やろう?」とかいう知的な好奇心や、
「初めて見て何か知らんけど、心がとき
めくわ!」という感受性といった脳の働
きの旬は、かなり小さい頃。

その頃そんなモノを見つけた子は幸せだ
と思う。

それを「えっ?何?どういうこと?」と
いう具合に追求していけば、それがその
うち勉強にもつながっていく。

好奇心豊かで時間のある時に脳を育てて
おけば、後がラクじゃないかなぁと思い
ます。

死でわかっていることは、そこから誰も逃れることができないということ。

阿弥陀如来

 

新型コロナウイルスが世界中に広がって
身近な人が死んでいくと、死というもの
を否が応にも考えるようになります。

あのアップルのスティーブ・ジョブズ氏
がガンを宣告された後にある大学で行っ
たスピーチが気にかかる。

「死は我々すべてが共有する運命だ。そ
れを逃れた者はいないし、今後もそうあ
るべきなのだ。なぜなら、死は生物最大
の発明品なのだから」

まぁ、死ぬのはいつも他人で、死は体験
できません。

誰も死を体験できないままその周りを
巡ることを続ける。

ただ一つだけ死でわかっていることは、
そこから誰も逃れることができないとい
うことデス。

研究によれば、死はグラデーションで、
ちょっとずつズレて起こる。

心臓、肺のキノウが止まっても、脳はま
だ活動していることもある。
逆のこともある。

まぁ、細胞レベルでは生きているという
こと。

細胞の集合体の臓器は、細胞が死んでい
ってだんだん臓器もダメになっていく。

その間に移植が進められるから「脳死」
という言葉が生まれました。

脳は死んでもまだまだカラダの臓器は
元気ですよ、使えますよ、ってこと。

心臓や肺が停止後に生き返った脳死体験
者によると、その時、何か幸福感のよう
なモノを感じたという。

どうもコレ、死の過程で神経細胞から放
出されるエンドルフィン(モルヒネのよ
うな鎮痛作用と幸福感をもたらす神経伝
達物質)のようです。

仏教なんかだと、死にそうな時に阿弥陀
様が西の空からやってきて、ものスゴイ
きらびやかな人達も一緒に連れてくる。

おまけにそこでは音楽が流れていて、雲
とか光とか、豪華だ。

もしかしたらこのエンドルフィンが最期
の仕事をやってくれているのかなぁと、
思います。

孫氏の兵法「離間の計」

 

先日、台湾へ日本が親切でアストラゼネ
カ製のワクチンを提供しました。

そのワクチンを接種した台湾人が、4日
間で36人死亡したという記事が出ました。

ホントかどうかわかりません。
ある分売家の記事だそうです。

ここ10年間で日台は、ますます友好関係
が深まっています。

この記事は日台関係を悪化させたいのか
なぁと疑ってしまう。

今はラーメン国(仮名)とカナダ南国
(仮名)が台湾のことでもめてるし、日
本とカナダ南国はお友達だからラーメン
国がひがんじゃってるのかなぁ。

この記事を見て最初に思いついたのが、
孫氏の兵法。

その中に、「離間の計」」ってのが
あります。

すなわち、親しきものを仲たがいさせる
一番の方法は、そのどちらかに疑心暗鬼
になる情報をもたらすこと。

ちなみに、疑心暗鬼って、一度疑い始め
ると何でもないことまで疑問や不安を
感じるようになること。

昔からある、古代ラーメン国の兵法の
一つデス。

クマが元町付近に出た!

後ろに見える白いのが、ツドーム(新聞より)

 

先日、札幌の元町付近にクマが出ました。

この場所、ワタクシ用事があって毎週
行っているところ。

確かに静寂な住宅街で、これといった
大きなグリーンはありません。

クマの経路を確認したところ、石狩川の
ある当別町の山奥の方から豊平川や水路
を経て、元町のある東区に進入してきた
らしい。

フンをたどったら、そういうルートに
なった。

クマの進出ルート(新聞より)

 

熊名人によると、熊って2才までは母熊
と一緒に行動して、母さん熊に「ココか
ら先は恐ろしい人間のいる場所だから、
近づいちゃあダメよ!」としつけられる。

娘熊はずっと母熊と一緒に行動するから
いいのですが、息子熊は2才になったら
独り立ちして自分で生活します。

そこでちょっと好奇心の強い息子熊は、
「母さんはココから先は恐ろしい人間が
住んでるというけど、ホントかなぁ?」
と思って、興味津々、人間の生活圏に
入っていく。それも、ヒトの寝静まった
真夜中に。

だから、ヒトとオス熊の不幸な出会いは
だいたい暗い時に起こる。

トップの写真は、白いツドームに向かっ
て歩いているクマです。

もしかしたらこのクマ、「ヤバイ!明る
くなっちまった。怖い人間が追いかけて
くる。母さんの言ったとおりだ。ここに
来るんじゃなかった。早く山へ帰ろう」
と思って顔を上げたら、そこに白い雪山
が見えるじゃありませんか。

「ラッキー、早くあの雪山へ急ごう」と
向かった先は、雪山じゃあなくて、残念
ながら人間の造った多目的施設、白い屋
根のツドームでした。

とワタクシ、この1枚の写真から勝手に
そんなストーリーを想像しました。

 

息の中には水蒸気が含まれています。

デンタルミラー

 

歯科治療をする時、デンタルミラーを
使って口の中の見えない部分を見るわけ
ですが、その時に1つだけ困ったことが
起こります。

デンタルミラーが曇るのです。

そこでミラーを少し暖めてやると、曇ら
ずに鮮明に映ります。

しかし冷えてくるとまた曇る。

鏡に息を吹きかければ曇るのですが、
これは息にたくさんの水蒸気が含まれて
いるからです。

この水蒸気は実は口腔、鼻腔、のど、
気管、肺の粘膜から出ています。

まぁ、カラダの中から熱を出していると
いうこと。

イヌは汗をかかないカラダのしくみなの
で、口を開けて舌をベローンと出して、
熱を出しています。

ハアハア息して、水蒸気も出します。
体温調節です。

もしイヌがコロナにかかってしまったら
どうするんだろう。

他に移さないようにマスクしたら、きっ
とイヌはカラダの中に熱がこもって伸び
てしまう。

世界中の人は今コロナでマスクをしてい
ますが、マスクは吐く息の勢いを抑えて
しまいます。

マスクをすることで体調を崩す人が出て
くるかもしれません。

「師を見るな。師の見ているものを見よ」

師匠と弟子

 

大学の医局員をやっていた頃、うちの
医局は、歯周病と根の治療という何とも
地味な講座で、実は一番大切なところを
担当していると私は思っているのですが
、卒後、新人の時はベテランの先生や
教授、准教授のもとで治療するワケです。

大学病院では時間の許す限り、治療やオ
ペを張りついて見ていました。

ベテランの先生は「しっかり見ておけ」
と言うばかり。

訊いたら答えてくれる。
訊かなかったら何も教えてくれない。

大学の先生たちは忙しいのだ。
研究・臨床・学生教育に。

うちの医局の講座には当時、第1研究室
~第4研究室というのがあって、それぞ
れ8人ずつ机が与えられる。

新人とか2年目の先生には机があたらな
い。

仕方ないから、廊下にロッカーだけ与え
られてそこに自分のものをしまう。

普段自分の机はないもんだから、先生た
ちが帰った後、その机を使わせてもらう
こともあった。

ワタクシが興味があったのは、ベテラン
の先生たちがどんな本を読んでいるのか
ということ。

そこで時々、コッソリ、机の棚にある本
にパラパラ目を通し、これはイイ本だと
思えばさっそく書店に注文して買って
読んでいました。

今思えば、芸の伝承と同じで、やってた
ことは「師を見るな。師が見ているもの
を見よ」だったのだ。

弟子が師を見ている限り、弟子は今の位
置を動きません。

今の自分を基準にして師の芸を解釈し、
マネすることで終わるなら、きっと芸の
レベルは代が下がるにつれて劣化してし
まう。

現に多くの芸はそうやっていつの間にか
消えてしまいました。

やはり師を見るんじゃなくて師の見てい
る本から学べということか。

つまり、自分の頭を使って考えろという
ことなのです。

もしも万が一ワタクシに弟子がいたとし
たら、教えるものなんて何もないので、
ま、あるとすれば礼儀作法や態度ぐらい
が関の山かなぁと思っていたのですが、
弟子は師が教えなくても勝手に学ぶもの
らしいので、チョット安心しました。

トム&ジェリーDVDボックスを待合室に追加した。

 

先日、イオンのビリッジ・ヴァンガード
で久しぶりにトム&ジェリーのDVDボッ
クスを買いました。

まるやまファミリー歯科では、待合室で
56本のトム&ジェリーの話を字幕無声で
流しています。

今回は新シリーズで、36話追加。

宇宙ステーションの中でメカネコとメカ
ネズミが反乱を起こす「アベコベ時代」
や、ジャズライブでジェリーが華麗な
ドラムを披露する「ロックンロール騒動
」、魔術使いのネズミに催眠術をかけら
れたトムの「魔術師ネズミ」等々、愉快
なお話がいっぱい。

トム&ジェリーのお話って、アメリカの
ベトナム戦争の頃の話だから、ミサイル
とか銃とか戦車とかたくさん出てきます。

アメリカ本土では戦いがなかったため、
武器を大量に輸出して外貨がアメリカに
ザックザック入ってきていた時代。

お金をかけていいお話がいっぱいできま
した。

江戸時代もそうだけど、豊かな時代には
いい作品がたくさん生まれるってわけだ。

子は親の背中を見て育つ。

 

うちのスタッフは、子育てをしながら
よく仕事をやってくれております。

仕事をしながらの雑談に、よく子育ての
話が出てきます。

「どうしたら勉強してくれるようになる
んでしょうね?」

多分これ、大半の親が悩む永遠のテーマ。

決して、「どうしたらうちの子、勉強ば
かりせずにもっと遊んでくれるんでしょ
うね?」とはならない。

まわりの友達でタバコを吸っているヤツ
がいたら、だいたい家でも親が吸ってい
るんです。

家の中で吸っている姿を見ているから、
自分も吸うようになる。

逆にタバコを吸わない家なら、そんな
発想すら思い浮かばない。

タバコってもんが視界に入らないから、
買って吸うまでには至らない。

ワタクシの親はお酒を飲まないんです。
そういう家で育ったから、大人になって
からも自分から進んでお酒を飲もうとは
思わない。

親が新聞を読んでいたから、一人暮らし
になっても当然新聞をとるもんだと思っ
て、アパートが決まったら早速新聞屋さ
ん電話して、明日から持ってきてくれる
ように頼む。

まぁ、親がやっていることには自分も
興味を持ち、自分もやってみようと。

でも親がやっていないと、自分もやろう
とは思いません。

親が「気合だ!気合いだ!」と言ってい
たら子どもも「気合いだ!気合いだ!」
と言うようになる。

何事においても子供は親の背中を見て
育つというのが当てはまると思います。

じゃあ、これが勉強になったらどうか。

親が普段から家で勉強的行動をやってい
たら、子供も勉強するようになるんじゃ
ないかな?

逆に親が何かを見て、「わからんわ、ハ
ハハッ!」ってなってると、子供もこの
くらいでいいんじゃねぇかと思って思考
がそこでストップしてしまう。

そうならないようにするには、子供が
見ている前で、趣味の韓ドラを見るため
に韓国語をしっかり勉強するのもいいし
、好きな料理のレシピを集めてしっかり
調べながらノートを作るのもいい。

子どもの前で。
もう、シンプル。

親が「勉強しなさい」と100回言うより
も、ずっと効果がある。

お互い嫌な思いをせずに済むし。
もう、これに尽きる。

親がやらないと、「うちの親はやらない。
でも子供にはやれ!これ、どういうこと
?」と子供は思ってしまう。

家の中に、自分の趣味でもなんでもいい
から、親が楽しそうに勉強的行動をする
環境をつくる。

そしてそれが当たり前の風景になる。
やっぱりこれが1番かなぁと思います。

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