診療室に入って来られる患者さんは、カ
ラダの調子や口の中の調子がいつも同じ
とは限りません。
待合室におられる時も、ユニットに座っ
ておられる時も、ちょくちょく観察する
ようにしています。
これは、大学の学生時代、「患者さんを
みる時は常に注意せよ。昨日と今日で決
して同じだと思うな!」「さっきと今で
は同じ状態ではないと心得よ!」と上の
先生に徹底的に仕込まれたから。
おやっ?
これって、甲賀忍術書に書いてある「四
知の伝」の「望」のことじゃないかと
思いました。
「四知」というのは、「望・聞・問・
切」の4つ。
「望」は、その人の風体、衣装と行動を
眺めることです。
何も言わずにただ眺め観察し、それで人
物を知ること。
ちなみに、「聞」は聞き取り調査「あの
人はどんな人ですか」と聞き合わせて、
人物を知ります。
「問」は、本人に質問してどんな人物か
確かめます。
そして最後の「切」は、その人の行動を
試してみて、心の隠れたところを知るの
です。
例えば、女に弱いかどうか知りたいなら
女を近づけてみます。
金に弱いと思ったら、金で釣られるか
確かめてみます。
ヒトは口で言っていることよりも、行動
を見たほうがよくわかることがあります。
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