
【続きです】
要するに学歴はおカネで買えない唯一の
地位財・非売品です。しかも見え方が違
う。年収の高い人は陰で「運が良かった
ダケ!」と言われることがある。たまた
ま景気が良かった。上司に恵まれた。た
またま当たった。

年収の高い人は陰で「運がよかったダケ!」と言われることがある。
ところが学歴はそういう言い方をされに
くい。「18歳の時点での実力の証明書」
のように見える。おカネの成功は運のせ
いにされるのに、学歴だけは本人の力と
して固定される。

学歴だけは本人の力として固定される。
上に行けば行く程、周りも変わる。大企
業の社長や役員はほとんどが大学を出て
いる。偉くなればなるほど学歴の高い人
に囲まれる時間が長くなる。気にしない
でいられる場所がだんだん減っていく。

偉くなればなるほど学歴の高い人に囲まれる時間が長くなる。
この気持ちの中身を上手に言い当てた研
究があります。1992年のバルセロナ・オ
リンピックの表彰台の映像を調べた。選
手の表情を第三者に点数をつけて貰う。

バルセロナ五輪の表彰台で選手の表情を調べた
すると、銀メダルの選手は銅メダルの選
手よりも不満そうに見えた。中身は単純
だ。銀の選手は「もう少しで金だった。」
と上を見ている。銅の選手は「ひょっと
したら貰えなかったかもしれない。」と
下を見ている。銀は銅よりも順位は上な
のに、上を見ている分だけ満足が削られ
る。

銀メダルの選手は「もう少しで金だった」と上を見ている。
心理学の世界ではこの「もしもの想像」
を反実仮想と呼びます。たぶん学歴コン
プレックスの中身はこの「もう少し」。

銅メダルの選手は「ひょっとしたら、貰えなかったかもしれない」と下を向いている。
「もう少し勉強していれば・・・」
「あの一問が解けていれば・・・」
社長になってもその想像だけは止まらな
い。

「もう少し勉強していれば・・・」
そしてこの気持ちは子供の中学受験で蘇
る。首都圏では今や、5人に1人の子供の
親が自分に貼れなかった札を子供に貼ろ
うとする。 「ふ~ん。」

おしまい