2021年 12月 の投稿一覧
「子供たちの喜ぶ顔こそがサンタクロース」
クリスマスシーズンなので、待合室に
緑と赤のレーザーを設置しました。
そしてそれを光らせていると、2,3才
の幼児が「何かいるよ。」と言って、一
生ケンメイ手で捕まえようとしていまし
た。
でもなかなかつかまえられません。
親はニコニコしながら、「なかなか取れ
ないねぇ」と。
子どもは「あれっ?あれっ?」と言いな
がら、何度でもチャレンジします。
子どもは目で見てそこに何か形があれば
、それはモノに違いない、と思って触ろ
うとします。
大人は、目で見えても形のないものが
この世の中にはあることを知っています。
サンタさんも同じ。
子どもは目で見たり聞こえたりするから
、サンタさんはこの世にいると思う。
それでいいと思う。
ワタクシも、サンタさんはいると思い
ます。
この世にはレーザー光線のように、目に
は見えるけど形のないものが存在します。
また、サンタさんのように目には見えな
いけれど存在するものがあります。
それが親の「愛情」とか「真心」とか、
「思いやり」。
親はクリスマスの日に子どもにプレゼン
トをしますが、実は親も子どもにもっと
大きなプレゼントをもらっています。
それが、子供たちの元気に喜ぶ顔。
「あげた相手が嬉しいのが嬉しい」。
ここで快楽物質のドーパミンがドバッと
出る。
どんな高価なプレゼントよりも、親は
子供たちの喜ぶ顔を見ればクリスマスの
日、心が豊かになれます。
ユーミンの歌で「恋人がサンタクロース
」というクリスマスソングがあります。
この歌、日本でも「教会の儀式」を一気
に「恋人たちの行事」に塗り替えてしま
いました。
たった一人の女の子の歌が・・・。
親にとっては「子どもたちの喜ぶ顔こそ
がサンタクロース」です。
女性ホルモンが長生きの秘訣?
患者さんの問診表を見ていると、男性の
方が女性より血管系の疾患(例えば心筋
コウソクとか脳卒中とか高血圧)が多い
なぁと思う。
でも年齢が上がってくると、気のせいか
女性にも血管系の疾患が増えてくる・・。
病気の中には発症の確立に男と女で差の
あるものがあって、それが例えば血管系
のもの(上記)。
特にこれらは動脈硬化と密接な関係があ
ります。
年をとればカラダも消耗品なので、だん
だんあちこちにガタが出てきます。
生命体ができて初めの頃は、メスだけの
無性生殖(メスだけで子孫をつくる仕組
み)。
ずっとクローンばかり作ってきました。
でもカンキョウが変化して、それらも生
き残れなくなった。
するとメスはオスをつくり出して、有性
生殖活動を始めた。
するといろんなのが次から次に出て来て
、まぁ多様性ですが、カンキョウの変化
に対応できるのが生き残った。
だから生命ができて今までの3分の2の
期間はメスだけ。
あとの3分の1の期間にオスが出現した。
メスのカラダは精密に作られているので
すが、オスの方は、どちらかというと
粗雑品。
だから女性ホルモンのようないいモノを
オスは持ち合わせておりません。
実際、女性ホルモンは血管を拡張したり
、血液中のコレステロールを減らしたり
、血液を固まりにくくする作用がありま
す。
だから血管が詰まるような病気が男性よ
りも少ない。
その他、女性ホルモンは骨を強くする
作用を持っているので、骨粗しょう症を
予防し、尿酸を減らしてくれるので痛風
の発症も予防してくれる。
でも妊娠可能期間が過ぎると、女性ホル
モンは急激に分泌されなくなるので、
血管系の疾患が増えてくる。
女性が子供を産み育てるという、人類に
とって根本的な役割を、女性ホルモンが
担っているのだ。
だから、簡単に死ぬわけにはいかない。
女性が長寿なのも、その貯金がものを
いっているのかもしれません。
赤血球の核に再生のヒントがあった!
血液で驚くべき能力を手に入れた生物が
います。
それが、川や沼に生息している両生類の
イモリ。
このイモリ、たとえ足を切断してもそっ
くりそのまま生えてくる。
これが、イモリなどごく一部の生物が
持つ再生能力。
脳や目や心臓の一部まで完璧に再生でき
、しかも生涯を通じて何度でも再生可能。
どうやら、赤血球が核を持つことで、遺
伝子情報を使って何か再生因子を供給し
ていることが最近の研究でわかってきま
した。
何かの原因でイモリの足が切断されると
、5日間くらいでヒフが伸びて傷口が
閉じる。
すると、その傷口に赤血球が集まってき
て、赤血球の核が糸状のものを出します。
実はコレがイモリの再生に関わる特殊な
タンパク質。
赤血球の核がこれを出現させて、再生の
スイッチを入れるんです。
傷口に再生のスイッチが入ると、再生芽
という再生させるための芽のようなもの
が出現。
これが活発に細胞分裂し、足が再生され
てゆく。
昔、学校で、赤血球は酸素を運搬する
キノウしかないと教わりましたが、両生
類のトカゲのように、赤血球の中に核を
持つと話は一気に違う文脈になってしま
う。
まぁ、カラダを治すという点では赤血球
の中に核を持ったイモリの方が優れてい
るわけだけど、赤血球の中から核を捨て
た人間は、核を捨てた分酸素を多く、早
く運べるようになったから、こんなに優
れた頭脳を手に入れたのだ。
どっちがいいんだろう。
もし人間が赤血球中の核を捨てないで
再生能力も手に入れたとします。
時間がかかっても失われた腕の1本でも
治ると思ったら、リハビリでも何でも
頑張れるんじゃないかな。
双子兄弟の「向き、不向きを勝手に決めつけないでくれ!」の話
中学受験「二月の勝者」というドラマを
見ていたら、双子の兄弟の兄、上杉海斗
君が母親に「向き、不向きを勝手に決め
つけないでくれ!いつになったら、自分
でやりたいことを決めさせてくれるの?
」と涙ながらに訴えるシーンがありまし
た。
「算数のちょっとできる弟の陸斗は、
開成中を目指せ!数学のちょっと苦手な
兄の海斗はスポーツ系に進め!」と母親
は勝手に決めつけていたんデス。
一卵性双生児の場合には、こういう風に
二人の行き先が違うことはよくあります。
一卵性なら本質的には同じ遺伝子を持っ
ているはずなのに、行き先が変わってく
るってどういうこと?
双子の家庭の場合は見た目が同じなので
、何よりもそれぞれ個性を重視すること
が大切になってくる。
見た目がまったく同じでも、それぞれは
一人一人の人間だから、二人で1つじゃ
なくて、一人一人として扱ってほしい。
だから親はそれぞれの個性を大事に育て
ていくという気持ちが強くなる。
すると、ちょっとした違いに注目しがち。
例えば髪型をちょっと変えてみたり、服
装を派手に変えてみたり、まぁそういう
ところに目が行きがちになる。
すると、違いに注目するクセがつく。
で、兄が算数がちょっとできないと、
「この子はスポーツ系が向いている」、
弟がちょっと算数できると「この子は勉
強系が向いている」と思い込まされて育
つようになるのだ。
でも、これ、どこか間違ってない?
10才くらいの時点で「テストの点数=実
力」とみなすのは、ちょっと危険。
テストの点数は実力そのものではないも
の。
だって、先生がツルカメ算を教えて同じ
ように理解したように見えても、ある子
はカメがカブトムシになっただけで解け
なくなるし、カメを教えただけで速さの
問題に応用できる子もいるワケ。
まぁ、こういうのが本来の能力、実力。
その部分をしっかり評価しなくてはなら
ないのに、この母さん、ほんの数か月間
のテストの点数だけでその子の能力を評
価してしまった。
だから「向き、不向きを勝手に決めつけ
ないでくれ。僕にもチャレンジしたい中
学はあるんだ!」ということになる。
だいたい、一卵性双生児には本来、大き
な能力の差などないのだ。
親の言うがままに受験して落っこちたら
、一生親が恨まれます。
「ざまぁみやがれ、落ちたのは親のせい
だ」と。
落っこちようが受かろうが、最後は本人
の意志を尊重してあげないとね。
第3の手と呼ばれる舌は進化してきた。
歯の治療をしていると、口の中に舌が
見えます。
この舌、口の中を自由自在に動き回る。
探針が少しでも触れると、舌はビックリ
して逃げます。
まるで意志を持っているかのように。
そりゃあそうです。
ワレワレの祖先の舌は、昔むかし、手の
役割をしていたのですから。
実は舌って、キリンやカメレオンにとっ
て、捕獲するための道具です。
キリンは30センチ以上のうねる舌で葉っ
ぱを根こそぎ引きちぎる。
カメレオンは時速90キロの伸びる舌で
弓矢のように、狙ったムシを捕獲スル。
まぁ、彼らの舌は、いわば手の代わり。
ノドから出た手。
発生をみたら、舌は手や足と同じ、体節
というところから発生する。
つまり舌は自在に動かせる手足と同じ
成り立ちをしています。
ワレワレの祖先がまだ海にいた頃、海水
を吸い込むと同時にエサを吸い込むこと
ができました。
でも、陸上に上がるようになると、エサ
そのものを捕らえて口の中に送ったり、
ノドの奥に送る器官が必要になった。
そうやってできたのが、舌。
そもそも魚は舌を持っていません。
そのうちヒトは直立二足歩行するように
なります。
四足歩行の頃は、舌は横長。
前後の動きしかできません。
二本足になると、徐々にアゴが短くなり
、スペースの関係上、舌の形が丸くなっ
て、舌は上下の運動ができるようになり
ました。
そうやって獲得した能力が、話し言葉。
いろんな音を出せるようになったから
です。
舌が丸くなかったら言葉ができにくいの
で、文明がこれほど発展していないんじ
ゃないかな。
「ダーウィンが来た」とか「ワイルドライフ」を好んで観ている子供たちは・・。
先日「ダーウィンが来た」という番組を
見ていたら、あるサルがじっと別のサル
の顔をにらみつけていました。
何考えてるんだろう?
強いサルが相手をじっと見つめるのは、
どうやら威嚇のようです。
相手を見つめるのは強いサルの特権で、
強いサルが威嚇の表情をして、弱いサル
がニャッと笑いを浮かべた瞬間、勝負
あった。
「私はあなたに敵意はありませんよ」
っていうイシを示すらしい。
確か、「ヒューマニエンス」という番組
でも、「顔」というテーマでそんな話を
していた。
ホントにそうだなぁと思いました。
例えば、マンガのドラえもん。
ジャイアンが「文句あっか!」とドラえ
もんやのび太の顔をじっとにらみつける
と、この二人が冷や汗をかいてニャッと
する場面によく出くわします。
これは、「いやあ、その~、ジャイアン
の言う通りにします。敵意はありません
よ。服従します」というジェスチャー。
そこにおいしいケーキがあれば、ジャイ
アンは独占して食べてしまう。
そこではケンカは起こりません。
それどころか、ケーキを間に置いてじっ
と見つめ合うことなんか、絶対に起こら
ない。
動物の世界では、負けた者、弱い者は
立ち去るのです。
つまり、退場。
BSの「ワイルドライフ」とか「ダーウィ
ンが来た」を見ていると、動物たちは
よくそんな姿を見せてくれる。
子ども達はこういう番組を小さい頃から
よく見ていれば、いろんなことがそこか
ら学べるのになぁと思う。
そんな子たちが、天才君に成長していく
のだ。
日本に生まれただけで「親ガチャ大当たり!」
「親ガチャ」という言葉があります。
子供がどんな親の元に生まれるのかは
運任せであり、家庭カンキョウによって
人生を左右されることを、カプセルガチ
ャのランダム性に例えた言葉。
子どもは親を選べませんからねぇ。
まぁこれをわかりやすく言えば、ガチャ
ガチャにコインを入れて1回まわしたら
、「やべぇー、貧乏親だ。」とか「やっ
たぁ、金持ち親だ。」とか、「ゲッ、毒
親だ!」とか、まぁいろんな親の書いて
あるカプセルが出てきたみたいな感じ。
そんな親ガチャ、生まれてから成人する
まで20年あるのに、エイキョウがないわ
けがない。
親ガチャで失敗したと思っている人に
伝えたいんですけど、そう思っていると
いうことは、もう少し頑張れたらと思っ
ているハズ。
そのように思うことは素晴らしいこと。
この先は諦めないでほしい。
チャンスは必ずアル。
勉強に関して言うと、昔と比べて今は、
ネットのお陰で勉強できるカンキョウが
整っています。
いろんなYouTuberが勉強法や楽しく勉
強に取り組める動画を日夜頑張ってアッ
プしています。
ぜひこれらの情報を得て何かのプラスに
してほしい。
親ガチャで失敗したとしても、「今後
出会う人ガチャ」や「情報ガチャ」は
引き放題。
自分だけで頑張らず、どんどん他人の誰
かに頼ればいい。
遅すぎるということはないので、今から
でも頑張ってほしい。
なお一方の親側。
子どもに「親ガチャ失敗」と言われた場
合、それは気にしなくていい。
親に不満を持つのは古の昔からの「ある
ある」デス。
誰もが通る道。
怒ったり悲しむこともない。
わからないことがあると自ら調べて、
楽しそうにしゃべっている姿を見せるだ
けで、お子さんの勉強面のプラスになる
ハズですから。
まぁ、上を見ても下を見てもキリがない
のですが、だいたい日本に生まれただけ
でも当たり。
だから皆さんの子どもは大当たりデス。
私も子どもに今どう思われているか知り
ませんが、「親ガチャ大当たりだった」
と言われるように、今からでもしっかり
と生きていきたい。
「二月の勝者」が人生の勝者ではありません。
何年かおきに、受験生ドラマの番組が
お茶の間をにぎわせてくれます。
「下剋上受験」「ドラゴン桜」、そして
この頃は、中学受験の「二月の勝者」。
視聴率が取れるんでしょうね。
二月というのは、都内では2月1日から
中学受験が始まる季節のこと。
北海道の場合は、だいたいお正月が終わ
って数日してから受験が始まる。
ところで、「二月の勝者」が人生の勝者
ではありません。
勝者にはさらにその上の勝者がいるもの
で、絶対的な勝者なんてそもそもいませ
ん。
「えっ?でも開〇、桜〇、女〇学院合格
なら絶対的勝者では?」って思う方がい
らっしゃるかもしれません。
確かに、12才を人生のゴールとするなら
そうかも。
でも12才なんて、まだ人生のほんの7分
の1。
人生7分の1での残りの7分の6が決定
づけられるなんてことがあったら、人生
たまったもんじゃない。
「人生そんなに甘くない」ってのは大人
である私たちが一番よく知っています。
子どもたちの受験生活をサポートしてい
ると、どうやら親御さんたち、視線が目
先になりがちです。
まぁ、「精一杯頑張って、自分を入れて
くれた学校がいい学校」とか、「置かれ
た場所で咲きなさい」とかいう言葉もあ
ることですし・・・。
恐るべし、腸内細菌、ベイロネラ・アティピア。
コロナ前の2019年、アメリカの医学誌に
、アスリートのパフォーマンスを高める
能力を持つ腸内細菌が見つかったと発表
されました。
調査したのは、ボストンマラソンの参加
者たち。
走り終えたばかりのランナーの便を集め
、その腸内細菌を調べてみた。
すると、好タイムを出したランナーたち
の便は、ある腸内細菌の割合が多くなっ
ていたのです。
その菌が、ベイロネラ・アティピア。
研究者によると、長キョリの場合、筋肉
の中に乳酸が溜まる。
筋肉を使う時、糖をエネルギーとして
使います。
すると、副産物の乳酸が溜まる。
溜まった乳酸の一部は腸にやってくる。
その乳酸、実はベイロネラ・アティピア
の大好物。
コイツ、乳酸を自らのエネルギーとして
食べると、プロピオン酸を副産物として
出します。
そして、このプロピオン酸が再び肝臓に
送られて、再び糖に変換される。
つまり、ランナーたちは筋肉で喪失した
糖を腸内細菌を介して再び取り入れ、再
利用していたのです。
クルマで言えば、ターボエンジン。
ターボって、一旦エンジンを回して放出
した排気ガスの流れを使って、エンジン
に空気を押し込むシステムで、小さな排
気量で大きな排気量並のパワーをつくる
っていうヤツ。
まぁ、どちらもエネルギー源のリサイク
ル。
生物ってのはいろんなことを見せてくれ
るなぁと思います。
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