恐るべし、腸内細菌、ベイロネラ・アティピア。

大腸

 

コロナ前の2019年、アメリカの医学誌に
、アスリートのパフォーマンスを高める
能力を持つ腸内細菌が見つかったと発表
されました。

調査したのは、ボストンマラソンの参加
者たち。

走り終えたばかりのランナーの便を集め
、その腸内細菌を調べてみた。

すると、好タイムを出したランナーたち
の便は、ある腸内細菌の割合が多くなっ
ていたのです。

その菌が、ベイロネラ・アティピア。

研究者によると、長キョリの場合、筋肉
の中に乳酸が溜まる。

筋肉を使う時、糖をエネルギーとして
使います。
すると、副産物の乳酸が溜まる。

溜まった乳酸の一部は腸にやってくる。
その乳酸、実はベイロネラ・アティピア
の大好物。

コイツ、乳酸を自らのエネルギーとして
食べると、プロピオン酸を副産物として
出します。

そして、このプロピオン酸が再び肝臓に
送られて、再び糖に変換される。

つまり、ランナーたちは筋肉で喪失した
糖を腸内細菌を介して再び取り入れ、再
利用していたのです。

クルマで言えば、ターボエンジン。

ターボって、一旦エンジンを回して放出
した排気ガスの流れを使って、エンジン
に空気を押し込むシステムで、小さな排
気量で大きな排気量並のパワーをつくる
っていうヤツ。

まぁ、どちらもエネルギー源のリサイク
ル。

生物ってのはいろんなことを見せてくれ
るなぁと思います。

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