【続きです】
一方、秀吉は大量の銀が採れる生野銀山
を領地にし、更に日本最大の石見銀山の
銀もそこの領主毛利氏に命じて上納させ
て圧倒的な経済力を持ちました。
ところが、朝鮮出兵に失敗して秀吉が亡
くなり、淀と秀頼(秀吉の子)の大坂城が
燃え、豊臣家が滅びると、天下を取った
のが家康。そして戦国の覇者になった。
そして、石見銀山、佐渡金山、生野銀山
などの鉱山を一挙に手に入れ、大金持ち
に。
家康はこの金銀で貨幣を作り、徳川とい
う刻印をつけた。徳川の貨幣は全国を覆
った。西は銀、東は金という違いはあれ
ど全部、徳川の刻印が押してあるワケで
すよ。国内貨幣が保証する政府が一つと
いう状態になった。徳川の刻印が押して
あると、自分たちはこの国の人間なんだ
なあ、と皆国民は思うようになった。
でも、当時の徳川の全国支配というもの
を見てみると、旗本領とか親藩を入れた
り何だかんだしても、3分の1か、4分の1
しか徳川家は支配していないのに、全国
統治できちゃった。最初のうちは金持ち
だからできちゃった。そのあとは貨幣を
支配しているからできちゃった。
この金銀が出来た頃から、日本はフツー
の国じゃな無くなって行く。
それにウチの国、お侍さんの国で150万
人もの地上軍がいた。これじゃあ西洋人
も、うかつにウチの国に手が出せない。
南米は地上軍がいないからアッサリ西洋
の植民地になった。
銀が代わりに西洋を吸い込むんですよ。
日本の国内に。鉄砲はやって来るわ、
キリスト教もやって来るわ、銃大国にな
るわ、天文学、数学が来るわ、銀が出た
から西洋が日本にバァーとやって来ちゃ
った。
これがだいたい、高度成長期くらいまで
続くんですよ。銀の力ってスゴイね。
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