2021年 4月 の投稿一覧

「動物の寿命は子どもがつくれる期間と関係アル」。

動物の寿命

 

いつだったか、どこかの動物園の園長
さんが言っていました。

「歯の寿命が動物の寿命」。

動物はそうかもしれないけれど、でも
ヒトは総入れ歯でも長生きするしなぁ。

歯が1本もなくても歯ぐきで食べてる
長寿の人もいるし。

さて、寿命について面白い資料がありま
す。

「寿命は生殖。子どもがつくれる期間と
相関がアル」というもの。

動物はほとんど、子孫を残したら生き物
としての役目は終わります。

サケみたいに、卵産んだらいつ死んでし
まってもいい。

多くの生き物は、生殖期間を終えた後す
ぐに寿命が尽きてしまいます。

ゾウもライオンもリスもトドも、生殖期
を終えた後1~2年で寿命が尽きる。

それは、ヒトとほとんど遺伝子が同じチ
ンパンジーでもそう。

実はゴリラもチンパンジーも、死ぬ直前
まで生理があるんです。
つまり、子供が産める状態。

そして、生殖可能な期間が終わるとつい
に寿命も尽きる。

でもヒトだけが生殖期を終えた後もまだ
まだ長い余生があります。

よく考えてみれば、ヒト独自の文化の継
承にも時間がかかるし、そんな時、そこ
で長生きのおバァちゃんがいると楽。

ジィさんはどうか知らないケド。

バァちゃんは、残った能力を子孫の世話
に向けることができるし、他人の子供や
孫まで面倒みるようになった。

人が長寿になったのは社会的役割も関係
しているんじゃないだろうか。

まぁ、こういうのをどこかの誰かが
「おばあちゃん仮説」と言っていた。

筋肉注射と皮下注射。そして歯医者の出番。

筋注と皮下注

 

日本では、1970年代に小児へ抗生物質や
解熱剤などを筋肉注射したら、ヒザが
曲がらなくなるなどの大腿血頭筋短縮症
が発生したんです。

で、これが大きな社会問題になって、
それ以来日本ではほとんど皮下注射に。

ワクチンを皮下注射している日本のよう
な国は実は少数派で、大半の国は筋肉注
射。

今回輸入されるワクチンも、筋肉注射す
るという条件で臨床試験が行われて、緊
急承認。

だから皮下注射でなくて筋注。

皮下注か筋注かどちらがワクチンの効果
があるかを検証した研究は、残念ながら
ありません。

理屈でいえば免疫cellがたくさんある皮
下注の方が効果高そう。

でも今回ファイザー社のRNAワクチン
は、体内の細胞の中のリボゾームという
タンパク質生産工場でウイルスのトゲを
つくらないと免疫反応が始まりません。

だとしたら、タンパク質をつくる筋肉細
胞のたくさんある筋注の方が、効果があ
りそう。

まぁ、どっちでもいいからとにかく早く
作れ、ということでつくったもんですか
ら、筋注しか資料がないんです。

どころで、巷では歯医者がワクチンを
うてばいいという議論が出てきました。

やっとワタクシたち歯医者の出番がまわ
ってきたか。

医療従事者として皆さんのお役に立てれ
ばイイと思う。

 

「自分たちの発見が自分の直接会わない世界中の人々にエイキョウを与える」素晴らしさ。

研究者 藤田恭之さん

 

ついこの間まで北大で癌の研究をしてい
た藤田恭之先生が、こんなことを言って
いました。研究者について。

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考えていた仮説と一致しないデータの時
もあるし、全く予期しなかったデータの
時もある。

「なんじゃこりゃあ?」と首をひねる時
もある。

「これはすごい!大発見だ!」と叫びな
がら踊りたくなることもある。

データとの出会いは一期一会。
心ときめかす瞬間。
それがサイエンスの醍醐味。

ベッドの上で、またはトイレの中で、あ
るいは満員電車に揺られながらふとアイ
デアがひらめく時がある。

“世界で今、自分だけがこのアイデアを
持っている”という興奮。

これは、サイエンティストの特権。

「発見」が世界で初めてのものでなけれ
ば、イミを持たない。

そう、世界で一番目のものだけが大きな
評価を受ける。

データが出た時、「これを見つけたのは
ボクが世界で初めてかもしれない」とい
う優越感。

いやあ、もうたまりません。
毎日がオリンピック。

自分たちの発見が自分の直接会わない人
々にエイキョウを与えることができる。

コレがサイエンスのすばらしい点。

でもそれには、一流の頭脳と一流の技術
を身に付けなければならない。

学生といえどもそれは同じ。
「プロ」にならなければならない。

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この話とはたいして関係ないけど、この
藤田先生、ついこの間まで北大の教授を
していたのに、昨年、京大の教授になっ
た。

新型コロナウイルスで“8割オジサン”と
呼ばれていた北大の西浦博さんも、北大
教授から気がついたら京大の教授になっ
ていた。

こう続くと、北大と京大の間には、何か
そういう同じような土壌があるのか、あ
るいは出世ルートでもあるのかなぁと
勝手に思ふ。

この人、只今、昼寝中でアル。

働くところに血が集まります

 

患者さんが初診で来られる時、歯ぐきが
腫れて痛いと言われることがあります。

診てみると、確かに赤く腫れあがって
いる。

まぁ、これは炎症反応で、カラダが現場
付近の血液を動員して治そうとしている
のです。

近くにある材料の血液を使って、口、歯
ぐきでもどこでも、働くところには血液
が集まってきます。

脳の中でも同じこと。

働いている脳の部分には血液が集まって、
赤くなります。

ワタクシがブログの原稿を書いていると
いうことは、言葉を使っているというこ
と。

その言葉は左脳の働き。
だからワタクシの脳では、たぶん左側が
赤くなっているハズ。

もし脳にガラスのフタをしていれば、そ
れがよく見えます。

授業中、先生が学生たちの方を見て、も
し頭にガラスのフタをしていれば、先生
の話を聞いている学生たちは左脳が赤く
なっている。

ウォークマンで音楽を聴いている学生は
みんなと違って、右の脳が赤くなってい
る。

そして、脳全体が何となく蒼白く見える
のがいる。
この人、只今、昼寝中でアル。

先の大戦は「応仁の乱」?

15世紀の応仁の乱

 

京都大学のある教授が言っていた、面白
い話があります。

その方、そばで有名な兵庫県の出石(い
ずし)に出かけられたそうで、そこの古
い旅館でまず女将さんが出てきてアイサ
ツしてくれた。

そのうち、女将さんのお母さんというお
ばあさんまで出てきた。

何しろ田舎なもんで、京大の偉い先生が
来たというのは、大事件。

そこでおばあさんは何と言ったか。

「先の大戦でうちの殿様がえらいご迷惑
をおかけしたそうで」と詫びる。

出石の殿様というのは、山名宗全。
応仁の乱の西軍の総大将です。

それで謝ったという話。

応仁の乱といったら、室町時代の1467年
に始まって、11年間も京都を戦乱の渦
に巻き込んだ戦い。

京都は第二次世界大戦の被害がほとんど
なかったので、街の大半が焼失した応仁
の乱こそが「先の大戦」なんでしょう。

古い土地に生きている地元の人たちは、
古い記憶をずっと持ち続けているのかな
ぁと思うのです。

「うるせえなぁ」=「そういうつまらない質問は、今後一切差し控えるように」

 

 

自分が思っていることを、そのままスト
レートに相手に向かって告げることなん
て、ワタクシたちには到底できません。

以前、武道家のウチ〇タツル(仮名)先
生がこんな話をしていました。

例えば、「これからやりたいこと」を訊
かれたとします。

教師には「ハイ、大学に行きます」と
答える。

友達には「ロック・ミュージシャンにな
るぜ」と答え、親には「うるせえなぁ」
と応答する。

まぁ、どれも自分の思っていること。
切り出し方が違うだけ。

なぜそうなるかというと、それは自分の
ことをどう思われたいのかが相手によっ
て違うから。

先生にはあまり面倒なことを言われたく
ないので、それ以上突っ込まれないよう
な無難な答えを。

友達には「へぇ~、意外」とちょっと
驚かれそうなことを。

そして親には、そういう質問そのものに
対する苛立ちをストレートにぶつけて、
「そういうつまらない質問を今後は差し
控えるように」というメッセージを送る。

まぁ、教師には自分との関係が複雑にな
らないように、友達にはソコソコの敬意
が持たれるように、親には「これ以上、
自分の生き方に干渉してこないように」
という願いが込められているということ
だ。

免疫ってのは、ある一定ラインを超えると味方から敵に寝返るように見えます。

歯周病菌

 

どんな人でも、口の中には歯周病菌が
います。

これを何のケアもせずに放っておくと、
徐々にその数が増える。

そして、その中に「タチの悪い菌」が
いて、そいつも一緒に増える。

歯周病菌の総数と悪い菌の割合が増える
と、カラダの免疫が菌に対して立ち向か
い始めます。

そして、歯茎や骨などを菌から守るため
に精一杯戦ってくれます。

デモ、菌がどんどん増えてしまうと、
やがては対応できなくなって、歯に歯周
病菌がくっついてしまう。

これは時限爆弾なので、放っておくとま
わりを吹っ飛ばしてしまう。

コワイのは、ここから。

口の中が歯周病菌だらけになると、これ
まで菌と戦ってきた免疫細胞が、今度は
その歯の本体をカラダの外へ追い出しに
かかるのです。

まるで、本能寺の変で今まで信長のため
に闘っていた明智光秀が突然暴走し始め
た信長に気づき、「こりゃあ、いかん」
ということでクーデターを起こして信長
を討つようになるのとソックリ。

免疫システムは、歯周病菌に取りつかれ
た歯を異物とみなし、それを排除しよう
として歯を支えている骨を溶かしていく
のです。

この免疫の働きによって、どんどん歯周
病は悪化していく。

免疫ってのは、ある意味、一定ラインを
超えると味方から敵に寝返るのデス。

歯の立場から見ると、かわいそうに骨が
溶けて、一緒に歯が抜けるという現象。

骨の立場から見ると、菌に感染した骨を
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、骨自
体を守ろうとする現象。

立場は違えど、やっていることは同じな
んです。

「ウルトラQ」は当時、怖くて怖くて・・・

イントロの曲が怖い

怖かったゴメス

 

BSチャンネルを眺めていたら、「ウルト
ラQ」という番組が目に入りました。

「ウルトラQ」って、ワタクシが物心つ
いた頃、あの怖くて怖くて、でもチョッ
ト興味があって、見てみたいと思ってい
た番組。

「Q」ってのは、「これ一体何だ?」と
思わせるクエスチョンのこと。

確か、日曜日の午後7時のゴールデンタ
イムにテレビで放映していました。

当時のワタクシは、怖くて怖くて布団の
中にもぐって両手で顔を隠しながら、デ
モ目だけはしっかり見開いて見ていまし
た。

イントロ聞くだけでも怖かった。

「イヌとかネコしか見たことないのに、
このデカイ、気持ちワリイのって何?」
って。

円谷プロの特撮SFテレビドラマで、ウ
ルトラシリーズのきっかけとなった作品。

ウルトラマンみたいな正義の味方がまだ
いなくて、何とか人類の知恵だけで怪獣
をやっつけるってヤツ。

内容は、パイロットとパイロット助手と
新聞社の美人女性カメラマンがいつも
出てきて、毎回事件に巻き込まれる、
思いっきり白黒のお約束シリーズ。

怖かったことだけは覚えているのですが
、それ以上にボンヤリ記憶に残っている
のが、「タケダ、タケダ、タケダァー、
タケダ、タケダ、タケダァー、タケダ、
タケダァー!」というコマーシャル。

コレ、強烈。
三つ子の魂、百まで。

武田薬品工業提供独占番組でした。

ふとうちの奥さんに「ねぇねぇ、ウルト
ラQって知ってる?」と訊いてみたら、
明るく「オバケのQ太郎のことでしょ!
」と瞬返。「・・・・。」

訊く相手を間違えた。

トウキョウトガリネズミの「大きいのにとって小さいのは存在しない」話

トウキョウトガリネズミ

 

トウキョウトガリネズミってネズミが
います。

とっても小さい。

サイズは、1円玉くらい。
体重は2グラム。

ホ乳類ということは、あのサイズの中
にちゃんと胃とか腸とか収まっている
のだろうか。

血管も細すぎて詰まったりしないのだろ
うか。

と、余計な心配をしてしまう。

専門家で、幻のトウキョウトガリネズミ
を発見した北大農学部の先生がいて、
最初にこの動物を見た時、「虫がいる」
と思った。

それほど小さい。

トウキョウトガリネズミって、「エゾエ
ンシス」って学名なんです。

それを汚い筆記体で書いて「エドエンシ
ス」って。

完全な写しマチガイ。

エドは江戸で、東京だから「トウキョウ
トガリネズミ」。

学術名はいったんついたら、簡単には
変わらない。

エゾは北海道。
東京出身じゃないんです。

ムカワ出身。
ムカワは北海道。

で、本当はネズミではなくて、モグラの
一種。

だから「トウキョウトガリネズミ」じゃ
なくて、ホントは「ホッカイドウトガリ
モグラ」。

まぁ、そういうのはどうでもいい。

大きいヤツほど数が多くて、小さいほど
数が少ない。

小さい方は住む場所が限られている。

その二種類を一緒に飼っている人が言っ
てたのですが、「小さい方のトガリネズ
ミにとって、大きい方の種類が存在して
いる。でも大きい方の種類にとっては、
小さい方の種類は存在しないんです。
なぜかというと、小さい方は敏感で、
大きい方がそばへ来ると逃げちゃう。
そうすると、大きい方は自分より小さい
仲間が世の中に住んでいるとは夢にも
思わない。」

「大きいのにとっては小さいのは存在し
ない。小さいのにとっては大きいのは
存在している」と、何かそんな風に考え
ていくと、なんとなく人間に重なってし
まう。

どこに行ってもぶつかるから、この辺に
落ち着いた。

そういえば最近アイツ見ないなぁ、と
思うのは大体大きい方。

小さい方は目立たないようにひっそり
暮らしているんです。
ちゃんと、大きい方を避けながら。

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