「自分たちの発見が自分の直接会わない世界中の人々にエイキョウを与える」素晴らしさ。

研究者 藤田恭之さん

 

ついこの間まで北大で癌の研究をしてい
た藤田恭之先生が、こんなことを言って
いました。研究者について。

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考えていた仮説と一致しないデータの時
もあるし、全く予期しなかったデータの
時もある。

「なんじゃこりゃあ?」と首をひねる時
もある。

「これはすごい!大発見だ!」と叫びな
がら踊りたくなることもある。

データとの出会いは一期一会。
心ときめかす瞬間。
それがサイエンスの醍醐味。

ベッドの上で、またはトイレの中で、あ
るいは満員電車に揺られながらふとアイ
デアがひらめく時がある。

“世界で今、自分だけがこのアイデアを
持っている”という興奮。

これは、サイエンティストの特権。

「発見」が世界で初めてのものでなけれ
ば、イミを持たない。

そう、世界で一番目のものだけが大きな
評価を受ける。

データが出た時、「これを見つけたのは
ボクが世界で初めてかもしれない」とい
う優越感。

いやあ、もうたまりません。
毎日がオリンピック。

自分たちの発見が自分の直接会わない人
々にエイキョウを与えることができる。

コレがサイエンスのすばらしい点。

でもそれには、一流の頭脳と一流の技術
を身に付けなければならない。

学生といえどもそれは同じ。
「プロ」にならなければならない。

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この話とはたいして関係ないけど、この
藤田先生、ついこの間まで北大の教授を
していたのに、昨年、京大の教授になっ
た。

新型コロナウイルスで“8割オジサン”と
呼ばれていた北大の西浦博さんも、北大
教授から気がついたら京大の教授になっ
ていた。

こう続くと、北大と京大の間には、何か
そういう同じような土壌があるのか、あ
るいは出世ルートでもあるのかなぁと
勝手に思ふ。

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