師匠と弟子のモノサシは違うのデス。


弟子(藤井八冠)と師匠(杉本八段)

 

大学医局に入った頃は、師匠の後をつい
てまわって臨床を学びます。

しかし、ワタクシの師匠は口数が少なく
、何も教えてくれません。
ただ、質問した時だけ答えてくれました。
そして、「オガワ、この文献を探して
読め!」たったその一言で終わり。

師匠のカルテを舐めるように書写した

教えてくれないもんだから、カルテばか
りなめるように読んで書写していました。

その時はわからなかったのですが、
師匠はきっと「教えてもらうんじゃなく
て、自分で学べ!」と言いたかったので
しょう。

『しっかり見て、頭ん中で考えろ!』

ところで、「キミ、キミ、いいことを
教えてあげるよ」という人にいい師匠が
いたためしはありません。

「先生、一手、ご指南ください!」

「めんどくさいなぁ。僕は忙しいから、
あっちで遊んでいなさい」というような
のが大抵の場合、いい師匠。

この判定がなかなか難しい。

意外とイイ師匠

手取り足取り教えてくれる優しい師匠と
いうのは、自分自身が学ぶことよりも
教えることの方に軸足がチョットいって
いて、自身はブレイクスルーから遠ざか
っていることがあります。

「先生、ちょっとボクに冷たすぎない?
」というぐらいの先生がちょうどイイの
です。

まぁ、だいだいの師匠の使っているモノ
サシってのは、こっちのとは全然目盛り
の打ち方が違うはず。

弟子の求めるものと必ず違うものが、
師匠から返ってくる。

『ハナをほじくるコトに何か意味があるハズ』

「先生、ビートルズとストーンズでは
どちらがよいのでしょうか?」と聞くと、
「そうだね、松田聖子かな。」とまぁ、
トンチンカンな答えが返ってくる。

ローリングストーンズ(上) ビートルズ(下)

松田聖子

先生は先生なりの基準で弟子に「はいよ。
」と贈り物をくれているんです。

師匠とはそういうものなんですよ。

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