御前会議の「そうせい!」

 

磯田道史氏の「日本史の内幕」を読んで
いたら、おもしろい話が書いてありまし
た。

御前会議の話なのですが・・・。

偉い人が出席する「御前会議」というも
のは、大半の藩ではほとんど開かれませ
んでした。

でも、幕末の長州藩では開かれていて、
藩主がその場にいて物事をさっと決める
のです。

だいたい、こんな感じになる。

最初に家老が「皆さん、今日はジョウイ
の決行についてどうするか議論して下さ
い」と言う。

すると、一段低い所に座っている官僚の
間でギロンが始まる。

大声で怒鳴る、そして泣きあり。

その間、上の段にいる藩主と家老たちは
無言。
3時間でも4時間でも待つ。

そして下座・末席の者たちがいよいよ疲
労してくると、月番の家老がまとめには
いる。

「だいたい皆さんの意見は出つくしたよ
うですね」

家老たちは下の者たちの空気を読んで、
どっちが多数派であるか考えながらまと
めはじめる。

「では皆さん、多数はこちらのようです
から、この場の結論としては、ジョウイ
することに致します。非常に厳しい戦い
になるでしょうが、やることにしましょ
う。」

そして、次の瞬間が重要。

藩主毛利公の声が飛ぶワケです。
一言、「そうせい!」(そのようにしな
さい!)

藩主のツルの一声が出た瞬間、反対派も
賛成派も一斉に平伏して、決定に服する
のです。

確か、テレビで見た幕末の孝明天皇の
御前会議でもそういう場面があった。

最後に天皇が「そうせい!」と言って、
全員平伏で、決定。

やはり現場にトップがいると、決定から
実行までのスピードが速い。

ワタクシも、スタッフの間で議論しても
らって、「そうせい!」と言ってみたい。

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