新型コロナで亡くなる人に、肺血栓・塞栓症が起こっていた!

免疫細胞の自爆(こんな感じ)

 

NHKスペシャルの「人体VSウイルス」
という番組で、こんなことを言っていた。

肺血栓塞栓症という現象は、肺の血管に
血栓が詰まる病気。

血流が滞り、酸素が全身に届けられない
と、臓器が壊死して死に至る。

ではなぜ血栓ができたのか。

血管の内部を調べてみると、赤い血の塊
の中にいくつもの大ぐらいの食細胞(白
血球への好中球)の死骸がありました。

では何が起きたか。

血栓ができるきっかけは、サイトカイン
ストームと呼ばれる免疫の暴走。

体内でウイルスが大増殖した時に、免疫
細胞が過剰に活性化してしまう状態。

この時、免疫細胞が誤って血管を傷つけ
て、その傷をふさぐために血栓ができた
と考えられていました。

デモ、実はもっと恐ろしいことがここで
起こっていたのです。

サイトカインストームは免疫細胞の「自
爆攻撃」を過剰に引き起こすことがわか
ってきました。

自分を破裂させてウイルスを倒す捨て身
の攻撃です。

自分を爆発させて、敵のウイルスに向け
て自分の中身をまき散らしているのです。

つまり、ねばねばしたDNA、それで敵を
獲る捨て身の作戦です。

通常ならこの攻撃で血栓ができることは
ありません。

ところが、サイトカインストームが起こ
ると、自爆の結果、大量のDNAの網が
周囲の血液成分まで固めてしまいます。

塊となった血液成分は血栓となり、くっ
つきあって大きくなることで、ついには
血管を詰まらせてしまう。

つまり、過剰な自爆攻撃がアダとなり
命を奪うほどの血栓を生んでしまったと
考えられています。

8割、9割の人はこうはなりませんが、
1割位の人はこうなる。

しかし、どうすれば過剰な自爆攻撃を
防げるのかは、まだよくわかっていない
のデス。

 

今年のブログはこれでおしまいです。
一年間ありがとうございました。

2020年の世界は新型コロナに振り回さ
れました。

死者の多いアメリカでは、久しぶりに会
った知人に、通常「お元気でしたか?」
と言うのに、コロナ禍のアイサツは
「ご無事でしたか?」。

来年も無事に過ごしたいものデス。

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