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『ハドソン川の奇跡』は航空界全体の功績だ!(後半)

 

      【続きです】

どんどん沈んでいくヒコーキに最後機長
が2往復して残されている人がいないか
、足元ズブズブになりながら確認して外
に出る。数年前、羽田で炎上した日航の
機長さんもマニュアルどおり2往復して
いた。見事な操縦裁き。見事な判断力。

沈んでいくヒコーキの中を2往復して、残されている人がいないか確認して外に出た。

この機長が後に語った意味深な言葉があ
ります。『私が素晴らしいから全員が生
き延びたんじゃない。これは航空業界全
体で蓄積してきた経験によるものだ。い
ろんな事故があった。その度にいろんな
装置も出来たし、いろんな訓練もするよ
うになった。そして、マニュアルも出来
上がった。私が神業をしたんじゃない。
これは航空業界全体の功績だ。』

『私が神業をしたんじゃない。これは航空業界全体の功績だ!』

数年前の日航機と海保機の衝突で、初め
て音が出るシステムが新たに航空業界の
知識の上積みにつながります。これから
はアラーム音が確認の為に鳴るようにな
ります。万が一、1、2、3、4、5のセー
フティシステムが突破されちゃった時、
このアラームという監視システムが新た
に加わります。

万が一、この1、2、3、4、5のセーフティシステムが突破されても、アラームという第6の監視システムが新たに加わることになる。

そんな話を以前、日航OBの患者さん
(Su山さん)がおっしゃっていた。ホント
、その通りだと思う。だからいい結果に
なったら、業界全体の功績。悪い結果が
起きたら、業界全体の落ち度だと。これ
が航空業界。

ちなみに、『ハドソン川の奇跡』を起こ
した民間航空のこの機長さん、元アメリ
カ空軍の操縦士をやっていたとのことで
した。

この機長さん、元アメリカ空軍の操縦士をやっていた大ベテランの方です。

      おしまい

『ハドソン川の奇跡』は航空界全体の功績だ!(前半)

映画『ハドソン川の奇跡』は2009年に現実にあった話

『ハドソン川の奇跡』という映画があり
ました。アレ、事実でね、2009年アメリ
カでニューヨーク(ラガーディア空港)を
離陸したヒコーキが2分後に鳥の群れの
中に入っちゃった。

ニューヨークを離陸した2分後にまさかエンジンが停止するとは。

エンジンの中に鳥が吸い込まれるバードストライクになった。

これ、バードストライクと言って、鳥が
エンジンの中に入っちゃう。稀にあるん
ですが、鳥が突っ込むとエンジンが燃え
ちゃって、もう動かなくなります。でも
、もう一つのエンジンで何とか着陸出来
る様になってるんです。

鳥が突っ込むと、エンジンが燃えちゃって、動かなくなります。

ところが、あの事故、鳥の群れに遭遇し
て左右のエンジンが2機とも止まっちゃ
った。どうなったかと言うと、グライダ
ー状態になっちゃったんですよ。エンジ
ン2機止まっちゃったんですから。

エンジンが2機とも止まり、推進力がなくなり、グライダー状態になった。

そこで機長が管制官とやり取りして、
『さっき離陸したラガーディア空港に帰
って来なさい!何ならハドソン川の向こ
う側にもう1つ飛行場(テターボロ空港)
があるから、そっちに降りなさい!』
と指示するわけです。そして指示通りト
ライしたんですけど、こっちの小さい空
港も間に合わない。

ドンドン高度が落ちていく。推進力のな
い、ただのグライダーですから。エンジ
ン音もない『ツンツンツン』。

エンジンが止まれば、ただのグライダー。静かに高度がドンドン落ちていく。

そして機長はハドソン川に着水すること
を決意した。それを訊いた管制官は『ダ
メだ、ハドソン川だけはよしてくれ!』
水面着水で全員死亡ってのが結構あるん
ですよ。しかも真冬。5度以下の水に浸
かると2,3分でほとんど全員死亡する。

管制官『ダメだ!ハドソン川だけはよしてくれ!』

それ以降、機長はもう管制官の呼びかけ
に応答しない。ジョージ・ワシントン橋
の東側をグライダー状態で旋回、そして
、ハドソン川着水に集中。で、ハドソン
川に冷静に見事着水を果たしたわけです。

ジョージ・ワシントン橋の東側をグライダー状態で旋回。上流から下流に向かっている。左側がニューヨーク。

真下はハドソン川

機長は舵をきり、ハドソン川に見事着水。

航行しているフェリーの船とか消防艇と
か警察の船が連携プレーして次々と全員
を救出しに来る。

 

航行しているフェリーの船とか消防艇とか警察の船が連携プレーして次々と全員を救出しに来る。

時間がない!グズグズしていると、機体が沈んでしまう。

全員、無事に救出。機長は全員救出されたことを確認後、最後に脱出。

このハドソン川の救出劇では死亡者ゼロ
。 航空業界には90秒ルールというのが
あって、海にヒコーキが不時着したら、
90秒で機体が沈み始めるので早くゴム
ボートに乗って脱出しなければならない
ってヤツ。運のいいことに、今回のはた
またま着水現場がニューヨーク付近で、
辺りにあちこち船が運航していた。ハド
ソン川の救出劇は、あれホント奇跡だっ
たんですよ。
 (2024年1月12日の当ブログ参照) 

       【続く】

②駿台の表三郎講師のこと(人間の一生は『問いのレベル』で決まる)

駿台の英語講師で経済学者・表三郎

      【続きです】

こんな事がありました。『すいません!
ここ空いていますか?』隣に座ったヤツ
がコピーのテキストも何も持っていなく
て怪しいヤツだなあと思ったのですが、
『はい、空いてますよ。ところでオタク
どちら様ですか?』と訊くと、どうやら
お隣の近畿予備校の学生だと言う。オモ
テ先生の噂を聞きつけてやって来たのだ
。駿台卒の大学生もちょくちょく講義を
聴きに来ていた。大学の授業よりも面白
いのだろう。予備校講師は魅力が無けれ
ば次はありませんからね。

当時『フツーの国公立大学や同志社に入
れても、近畿予備校には入れない』と言
われておりました。何せ、当時、東の
駿台、西の近畿予備校と言われておりま
して、毎年1300人くらいの学生の内、
300人程度が京大や旧帝大や国公立医学
部にフツーに受かっていましたから。

西の横綱・近畿予備校

この近畿予備校、何でそんなにも入るの
かと言うと種も仕掛けもあって、『受か
るまでやめない』というのがモットーの
一つで、全国から多浪の優秀な生徒たち
が集まって来ていたのです。詳しくは
2022年9月13日のブログを見て下さい。

近畿予備校の連中は、受かるまでやめないので、多浪生が多かった。

話は戻って、その表センセの書いた
『日記の魔力』という書籍を読む機会が
ありました。そこには自らのことを分析
して書いてありました。以下原文です。

20年程前のことだ。私は駿台で『人気講
師』『カリスマ講師』と呼ばれ、少しいい
気になっていたのであろう。実際、教室
では生徒たちがキラキラした目で私の話
を熱心に聞いてくれる。まあ、実際のと
ころはわからないのだが、当時の私には
うぬぼれもあり、彼らが私に心酔してい
るように見えたのだ。

20年前、カリスマ講師と呼ばれ、いい気になっていた。彼らの目がキラキラしており、当時の私にはうぬぼれもあり、彼らが私に心酔しているように見えた。

生徒たちの中には私を『神様』のように
扱い『信者』を自称する者までいた。そ
の結果、宗教者のような自己陶酔が私
の中に芽生えた。自分の発した言葉のエ
イキョウ力の大きさが自分の大きさを見
誤らせてしまったのだ。『カリスマ』と
呼ばれた人の中にはそうした勘違いをし
て生き方を間違えてしまう人も少なくな
い。だが私は何とか『日記』を付けるこ
とで自分を保つことが出来た。

ワタクシはその表センセから学んだ内容
はすっかり忘れてしまいましたが、『雑
談・脱線・寄り道も実は大切なんだよ』
とか「人間の一生は『問いのレベル』で
決まる」ということを学んだ覚えがあり
ます。

人間の一生は『問いのレベル』で決まる。

その表先生、2024年11月に鬼門に入られ
たと聞きました。享年84歳。全国にオモ
テ遺伝子が飛び火し、みんなの記憶に残
るいい人生だったと思います。

        合掌。

①駿台の表三郎講師のこと(とにかく、雑談・脱線・寄り道が多かった)

カリスマ講師・表三郎

ワタクシが20歳前後の多感な頃、京都
駿台に英語の講師・表三郎という人物が
おりました。ちょうどバブルの足音が聞
こえようとしていた頃です。彼は1970年
頃の大学紛争・全共闘運動で議長をやっ
ており、旗を振って、メガホン持って、
大阪市立大学(現・大阪公立大学)の学生
運動を指揮し、一躍勇名をとどろかせて
いました。

ヘルメットをかぶり、棍棒を振り回し、全共闘(学生運動)の議長をやっていた。

その後、妻子を養う必要に迫られて、予
備校講師になると一躍人気講師となった
。まあ全共闘で体制に逆らった過去があ
れば、会社に就職なんか出来ませんよ。

妻子を食わす為に予備校講師になった。

会社に面接に行っても、『キミ、全共闘
でメガホン持って、旗振ってたんだって
ね!』『ハイ!』『あっそう、髪を切って
せっかく来てくれて悪いんだけど君、不
合格!』まあこんな感じ。当時、ユーミ
ンの曲『いちご白書をもう一度』に学生
運動に参加したあと、髪を切って就職活
動をする主人公の姿が描かれていました
。まさにあの世界。

『君、全共闘の議長をやってたんだってね!』

その表センセ、まれなカリスマ性から全
国に、『オモテ信者』なる教え子を多数
輩出し、どうやら、田舎から出て来たば
かりのワタクシも、その大きな渦の中に
呑み込まれていました。『こんなセンセ、
うちの田舎にはいねえ!面白れぇ!』

カリスマ講師・表三郎は全国に『オモテ信者』なる教え子を輩出した。

授業中、オモテ信者達は5つも6つも、
録音機を表センセのマイクの横に置いて
いました。まるでマスコミの記者会見。
そんで席取り合戦がスゴかった。ワタク
シは後ろの方でその光景をしっかり観察
していました。

『オモテ信者』たちは講義の時、録音機を置いて、家に持ち帰って何度も何度も繰り返し聴いていた。

その表センセ、90分間の英語の授業の内
、まともに授業をするのはたった20分く
らい。10行くらいの英文を訳す。後の
70分間は何をやっていたかと言うと雑談
・脱線・寄り道・マルクスの話・自分の
今読んでいる本の話・時事の話。

90分の講義の内70分は雑談・脱線・寄り道

高校を卒業して間もない学生達には聞い
たことのない世界の話が、手品師の口か
ら旗が出るように、次から次へと出て来
る。それを面白おかしく語る。まあ、い
わゆる特殊芸ですな。

マルクスの『資本論』などもよく出て来た。『マルクスはこう言っている』が口癖。50代になって、マルクスを捨てたらしい。

授業の英文なんかも今考えてみれば、自
分の愛読書の原文を勝手に編集して教材
に載せていた。哲学の話、受験生を励ま
す話が多かったように思える。内容はサ
ッパリ覚えていませんが。

教材は厚さ3㎜くらいの薄いテキスト。
それでも120人しか入らない教室に150人
位いて、立見席が出来ていた。

120人のクラスに150人来て立見席が出来ていた

立見席の怪しい人達はテキストをコピー
して、ちゃんと授業を受けていた。

                       【続く】

 

③すい臓の話(食べ物が手に入らない時は、貯えが必要なんです)

 

インシュリンがうまく分泌されないと、糖尿病になります。

   【続きです】

農耕社会になって炭水化物がいつもいつ
も自由に食べられるようになったのは、
たかだか1万年くらい前の話。その昔は
狩猟採集の時代。その時は炭水化物とか
糖質とか滅多に食べられない。だから、
そういう獲物に遭遇たなら、ご褒美、ボ
ーナスみたいな食べた栄養をカラダに蓄
えないといけない。

狩猟採集時代は、次にいつ獲物にありつけるかわからないので、糖質を体の中に貯えておかなければならなかった。そのためインシュリンが出て、いつでも使えるように、細胞内に糖質を取り込んだ。

インシュリンが細胞膜の受容体にくっつくと、別のところにある細胞膜のに通路が出来、そこから血液中の糖・栄養素が入って来る。そうやって、細胞内に糖が蓄えられる。

蓄えるためには、その時、有効にインシ
ュリンが出ないといけない。インシュリ
ンが血糖を下げて、細胞の中にブドウ糖
を取り込んで、最終的にはそれを脂肪の
形にして蓄える。だから狩猟採集時代に
はそういうことが出来た。まったくモノ
が手に入らないってことは、いくらでも
想定できますからね。その時の為に貯え
が必要なんです。だから、ある程度蓄え
られるような形質を持ったヒトが生き残
った。

農耕社会になってたかだか1万年だが、いつでも糖・炭水化物が取れるので、インシュリンの使用頻度が減って来た。

今みたいな飽食の時代になると、食べた
らどんどん溜まる。今はそれが良くない
。現代では、ほとんどの人が燃費がいい
。食べたら、インシュリンがちゃんと出
てくれて太る。また反対のホルモンがす
い臓から出る。グルカゴンって言うんで
すけど。
インシュリンが下げる。グルカゴンが上
げる。アクセルとブレーキみたいなもん
です。

インシュリンが下げる。グルカゴンが上げる。アクセルとブレーキみたいなものです。

ものすごく健康な人だと食事して、血糖
値が上がり出し、インシュリンが出て、
血糖値がちょっと下がります。そしたら
すぐに微妙なコントロールをインシュリ
ンとグルカゴンがアクセルとブレーキを
踏みながら、ピタッとだいたい120とか
一定の速度で走っている感じ。全部同時
に一つの臓器でやっているすごいヤツで
す。

ヒトわアクセルとブレーキを踏みながら、ピタッとだいたい120とか、一定の速度で走っている感じ。

暴飲暴食は健康の敵。作家の高橋源一郎
さんがおっしゃっていました。

『ご飯は玄米で、野菜中心で、タンパク
質をたくさん摂って、毎日1時間イヌと
散歩して、2日に1回300回スクワットっ
ていう生活を3年やったら、スゴク体調
が良くなった!』と。

高橋源一郎さん

      おしまい

②すい臓の話(副業は血糖値をコントロールすること)

 

   【続きです】

すい臓は消化酵素を出して、ありとあら
ゆるモノを消化します。それが本業。す
い臓にはもう1つお仕事がありまして、
副業なんですが、それも押し付けられた
副業なんですが、それが血糖値をコント
ロールする仕事。まあ、おもにインシュ
リンを分泌する仕事。

すい臓のランゲルハンス島の中でインシュリンが作られて、血流により糖などと一緒に全身に運ばれる。

本来、インシュリンを分泌する仕事は大
きくありませんでした。すい臓の顕微鏡
写真の絵があります。紫色の小さな細胞
はすい液を作る細胞。これがすい臓の90
%以上を占めます。近くに白い○が島の
ように点存在しています。これは発見者
の名にちなんで、ランゲルハンス島と呼
ばれていて、占める面積はすい臓の6~
7%くらい。大きなすい臓の中にポツリ
ポツリといて、その中でインシュリンが
作られて、血流により、糖などの栄養素
と一緒に全身に運ばれます。

紫色の点がすい液を作る細胞。白い○がランゲルハンス島でインシュリンを作る。

ところで、細胞にはインシュリンに反応
する受容体があり、この受容体にインシ
ュリンが付くことで、『開け、ゴマ!』
で細胞膜の扉が開き、血液中を流れてい
る糖などの栄養素を細胞内に取り込むこ
とが出来るんですよ。その結果、血液中
の糖が減り、血糖値が下がるという仕組
み。

インシュリンが細胞膜にある受容体にくっつくと、「開け、ゴマ!」となって、細胞膜の扉が開き、血液中を流れている糖が細胞内に入って来る。

インシュリン受容体にインシュリンが付くと、細胞膜の扉が開き、血液中を流れている糖が細胞内に入って来る。

このランゲルハンス島にはインシュリン
と真逆のホルモン(血糖値を上げる)を出
す細胞もあります。グルカゴンって言う
んですが。赤は血糖値を下げるベータ細
胞。これはインシュリンを分泌する。緑
は血糖値を上げるアルファ細胞。これは
グルカゴンを分泌する。

ランゲルハンス島の中に、血糖値を下げるベータ細胞(インシュリン分泌)と血糖値を上げるアルファ細胞(グルカゴン分泌)が同居している。

実は、血糖値を上げるホルモンはカラダ
のあちこちにあるのですが、血糖値を下
げるホルモンはすい臓から分泌されるイ
ンシュリンだけ。やはり歴史的に血糖値
を上げるほうが、重要視されたみたいで
す。

脳下垂体、甲状腺、副腎皮質・副腎髄質、すい臓(アルファ細胞)などは血糖値を上げる。

例えば、敵に襲われた時に、すぐ行動し
て逃げないと殺される。その時に血糖値
をちゃんと上げとくホルモンの方が、活
動に必要なエネルギー源を作り出すので
発達しちゃった。
ちなみにヒトの場合、正常な血糖値は血
液100mlあたり、0,1gくらい。

敵に襲われた時、すぐ行動しないと殺されてしまう。

血糖値が低いと、糖を唯一のエネルギー
源としている脳のキノウが低下して、意
識を失うこともあるんですよ。血糖値が
高い場合にはインシュリンが分泌される
ことによって、血液中をウロウロしてい
る糖が細胞の中に取り込まれて貯えられ
る。これがイザと言う時に重要なエネル
ギー源になるんです。

血糖値が低いと糖を唯一のエネルギー源としている脳のキノウが低下して、意識を失うこともある。

逆にインシュリンが働かずに血液中に高
血糖が続くと、糖尿病になり、動脈硬化
などの合併症を引き起こします。現代人
の暴飲暴食って、インシュリンの分泌を
すい臓に過剰に強いること。

インシュリンが働かずに血液中に高血糖が続くと、糖尿病になり、動脈硬化などの合併症を引き起こします。

すい臓さんを働かせ過ぎないようにして
ね。

      【また続く】

①すい臓の話(気をつけないと、自分を溶かしたりします)

五臓六腑という言葉があって、これは人
間の内臓全体を言い表わすときに使う言
葉。五臓は心臓・腎臓・肝臓・肺臓・脾
臓。六腑は大腸・小腸・胃・膀胱・胆・
三焦。

五臓六腑

『あれっ?すい臓がない!』すい臓って
胃の後ろに隠れるような場所で十二指腸
に繋がり、消化酵素液をつくり、1日1リ
ットル分泌している臓器。食べ物は胃で
おおざっぱに分解され、十二指腸や小腸
でさらに細かくされ、糖やアミノ酸にま
で分解されるんですよ。

すい臓は胃の後ろに隠れるように十二指腸に繋がり、消化液をつくる。

食べ物を吸収可能な分子にまで分解する
ために働くのがすい臓から分泌されるす
い液。コレ、胃酸よりもはるかに強力な
消化液なんです。3大栄養素のタンパク
質、炭水化物、脂肪すべて溶かします。
こんなスゴイ能力があるんだから、すい
臓は五臓六腑に入れるべきじゃないの?
何で入ってないんだ?どうやらすい臓は
自分で溶けてなくなってたらしいんです
よ。

すい臓は死後、自らを溶かしてしまうん
です。そのため、解剖しても見つからな
かった。昔、中国人が解剖した時はすい
臓は溶けて、存在自体がなかった。スゴ
イ消化力。自らも溶かして無きものにし
てしまう。五臓六腑と言う言葉が生まれ
た時代には、まだ死んですぐに開いて調
べるってことはしなかったらしい。

中国人が解剖した時には、すい臓はぐちゃぐちゃに溶けて、何もなかった。

だいたい中世の頃の解剖って、亡くなっ
てから3~4日ぐらいたってやるから、何
かあるんだけどハッキリわからない。溶
けてグジャグジャというので、名前が付
いていなかったようです。正直なところ
、すい臓って豆腐みたいに柔らかくて中
に筋肉とかまったくありません。

すい臓って、豆腐みたいに柔らかくてなかにきんにくとか全くありません。

急性すい炎と言う病気がありますが、コ
レ、消化酵素が自らのすい臓を消化して
しまう病気。今までに経験したことのな
いような痛みなんですよ。だいたいすい
臓の中には知覚神経が通ってない。知覚
神経はすい臓の外にある。

急性すい炎は、消化液が自らのすい臓を消化して、今までに経験したことのないような痛みを伴う。

すい臓が溶けると、外にエイキョウが出
て、初めてひどい痛みが出る。原因は2
つあって、アルコールと胆石。『お酒飲
み過ぎると、すい臓が溶けるよ!』って
よく言われたアレです。アレか!?

『お酒飲み過ぎると、すい臓が溶けちゃうよ』

すい臓の消化酵素は、タンパク質分解酵
素、脂質分解酵素、糖質分解酵素、核酸
分解酵素(DNAアーゼ、RNAアーゼ)。
ヒトは雑食性ですから、ありとあらゆる
栄養素にたいして消化する必要があるの
で、これでもかと言う程、消化酵素があ
るんです。

すい臓の消化酵素。(オガワメモ)

DNAアーゼなんかDNA情報の塊を食べ
てるわけでしょ。例えば、ウシを食べて
牛になったら困るじゃないですか。牛の
遺伝情報を全部消す。そのまま残しちゃ
あダメ!残したら牛になる。

DNAアーゼが牛のDNA情報を食べて消さなきゃ、ウシを食べたら牛になる。

ところで、すい臓の仕事って実は消化だ
けじゃないんです。それが血糖値をコン
トロールって言う仕事。インシュリンの
分泌なんです。

       【続く】

『帰って来たウルトラマン』のパロディ、『帰りたいサラリーマン』

『空想労働シリーズサラリーマン』は
RKB毎日放送(RKBラジオ・福岡)で
2023年8月から放送されている昭和
特撮風ラジオドラマのシリーズ作品。

株式惑星プロレタリア星からやって来た
労働者の味方。労働の巨人。地球営業所
に出張中。

掛け声は『シュッシャ!』『キュウヨ!』
『ザンギョウ!』『オツカレッシタ!』
など。地球上での就業時間は1分しかな
く、定時を過ぎると残業ランプが点滅す
る。

日曜日に働くと休日出勤で時間外となる
ため、すぐに残業ランプが点滅する。
1年ぶりに地球にやって来て、ヤマダの
カラダを社宅として借り、彼の意志と関
係なく会獣が出現した場所まで移動。

上司(課長➡部長)に『至急、変身願いま
す!』と許可を得た上で、サラリーマン
に変身、巨大化する。

まあ、昭和のウルトラマンシリーズはこ
んなもんでした。

空を飛ぶシーンもよく見れば、上の方に
ピアノ線がつるしてあるし、海のシーン
もどこかのプールで撮影しているのがわ
かりました。

怪獣も背中にチャックがついていたし、
昭和のテレビスタッフも低予算の中で精
一杯やっていた。週に1回放送があるの
で、製作する時間もなく、同じものを使
いまわしていました。

初代ウルトラマンの変身シーン

先日、『帰りたいサラリーマン』をチラッ
と見ていたら、主題歌のミュージック・
ビデオを出していた。それが下の画像。
くたびれたコスチュームを着て、決して
鍛え上げられたとは言えない肉体でパフ
ォーマンスを見せ、ネクタイだけには気
を配り、最後には『宜しくお願い致しま
す。』と90度のお辞儀をする。

『帰りたいサラリーマン』は手作り感満
載のラジオ・ドラマでしたが、昭和の香
りがプンプンしていました。

 

⑤もしも99歳の私が、70代の私に忠告することがあるとしたら(失敗をユーモアに変える。静かな時間こそが心を耕す。)

 

     【続きです】

老いの中で生まれる失敗や不安をただ否
定するのではなく、柔らかく受け止めて
あげることも大切です。年齢を重ねれば
、誰だって少しずつ忘れることや、抜け
ることが増えてきます。でもそれは決し
て劣った事ではなく、人らしい事なので
す。完璧でいようとするあまり、自分を
責めてばかりでは心が擦り減ってしまい
ます。まあ、今日も自分らしくていいじ
ゃないか。財布が勝手に散歩するんだよ
、とそんな冗談が言えるなら自由になれ
ます。

「今日もウッカリ。自分らしくていいじゃないか!」

老いとはできなくなることが増えること
ではなく、どれだけ軽やかに受け入れら
れるかを学んでいく過程かもしれません
。この老いの中で生まれるウッカリは決
して恥ずかしいものではなく、人生に彩
りを添える愛すべきエピソードなのです
。もし失敗したって、それを笑い話にで
きればいい。笑えるということは何と素
晴らしいことか。失敗してもそれを誰か
と共有して笑いあえたなら、そこには何
か新しい世界が広がっているのです。

「くしゃみをしたら、入れ歯が吹っ飛んじまったワイ!」と笑いに変える。

ところで、誰かと過ごすにぎやかな時間
は確かに楽しい。でも、静かに一人でい
る時間は自分を整える為に欠かせない大
切なひと時。予定を埋めることで安心を
得るのではなく、予定のない時間の豊か
さにも目を向けて欲しい。誰とも話さな
い時間、何も生産性のない時間こそが心
を耕す大切なひと時なのです。静けさの
中にも深く温かな豊かさがあるのです。

静かに一人でいる時間は、自分を整えるのに欠かせない大切なひと時、心を耕す大切なひと時なのです。

誰かと伴に過ごす時間も尊いけど、一人
静かに自分と語り合う時間はまるで心に
栄養を与えるような感覚です。

最後に、大切なのは歳だという言葉では
なく、あなた自身のやってみたいという
気持ちです。失敗を恐れずに心のまま、
手を伸ばして下さい。その先にあるのは
決して孤独ではなく、今よりもっと温か
く、優しい世界です。

大切なのは歳と言う言葉じゃなくて、あなた自身のやってみたいという気持ちです。

繰り返して言います。もしも99歳の私が
70代の私に忠告できるとしたら、5つだ
け守って欲しいのです。

①もっと早く運動を始めておけばよかっ
た。

②もっと素直に今の幸せのために、お金
を使っておけばよかった。

妻と一緒に熊本城の石垣を登ってみたかった。先延ばしにするのではなかった。

③もっと深く人を選び、心から大切にし
ていればよかった。

もと深く人を選び、心から大切にすべきだった

④失敗をユーモアに変えて、笑いにして
下さい。

⑤予定のない時間にも目を向けて欲しい
。誰とも話さない時間、何の生産性のな
い時間こそが心を耕す大切なひと時なの
です。そして、ほんのわずかでいいです
から、そっと自分と向き合うことを忘れ
ないで下さい。

今ならまだ間に合います。

       おしまい

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