これは、ある写真家の方が撮った小保方さんの会見写真です。
このヒトのエッセイも、なるほどなぁと思いました。
以下、抜粋。
「STAP細胞の熱狂が巻き起こったのは、熱狂劇の主人公が、女優的資質を持った若い女性だったことが大きい。
彼女は心が表情に直結する、珍しいタイプだった。
さらに彼女に注目したのは、表情のみならず身につけているアイテムにメッセージが感じられたこと。
割ぽう着だけでなく、左手中指にビビアン・ウエストウッドの指輪を輝かせていたこと。
ビビアンとは、70年代、ロンドンにおけるパンクの女王。当時のパンクは、体制的なものに対する謀反だった。
割ぽう着とビビアンの指輪に、祖母への愛、母に対する反動を勝手に想像してしまった。
しかし、大阪の記者会見では、思いもよらないどんでん返しが起こる。
彼女は彼女らしくない”正装”で現れたのだ。
なんと彼女の衣装は、保守ブランドの権化バーバリーのワンピース。
そのお行儀のよい保守ブランドを母親が選んだというところに、意味深長なものを感じた。
かつてパンクで母親とたもとを分かった(と想像させる)彼女は、この大きな受難において、母の懐に逃げ込んだのだ。
そして身に着けていたのは、真珠の首飾り。
真珠とは、貝の中に紛れ込んだ異物を無害に変えてできた真玉なのだが、その生産過程になぞらえて「受難と痛みの中から生まれ出る輝き」という暗喩がある。
私にはその首飾りが、彼女の流した涙とともに彼女自身に残された最後のメッセージのように思えたのであった。」