吉原遊郭の花魁(おいらん)ー散茶が花魁になったー(下)

客を茶屋まで迎えに行くイベント『花魁道中』

                【続きです】

だいたい、太夫・格子と遊ぶための料金
があまりにも高くなりすぎたせいで、そ
のうち不景気になって、太夫・格子の身
分が消滅しちゃった。何しろ、このラン
クで遊ぶと、一晩で何百万円もフッ飛ん
で行きましたからねえ。

太夫・格子クラスと遊ぶと一晩に何百万円もフッ飛んでいった。

すると、散茶・局・切見世の3つが残り
、そのうちトップの『散茶』が『呼出』
・『昼三』・『附廻(つけまわし)』に細分
化していきました。

『局』は座敷持・部屋持に分かれ、
『切見世』はそのまま、ずっと底辺。
何だかんだあって、旧散茶が遊女ランク
の頂点になりました。

旧散茶が最高ランクの遊女になり、『花魁』と呼ばれた。

ここに旧散茶を頂点とした新たな階級ピ
ラミッドが成立しまして、旧散茶の3ラ
ンクのことを総称して、『花魁』と呼ぶよ
うになったんですよ。

花魁の中の最高ランク『呼出』は茶屋か
ら呼び出されないと、決して出て行っち
ゃいけない遊女の最高ランク。

『昼三』は遊女と遊ぶ料金が昼も夜も三
分です。(ふつう昼の方が料金が安いもの
ですが、このクラスは昼も夜も同じ料金
です)1両=6万円だとすると、1両=4分
なので、3分=4万5千円ということに
なる。

『呼出昼三』という言い方もあったそう
でNHK大河『べらぼう』で小芝風花さん
が演じている花魁・花の井は
『呼出昼三』でありんす。

NHK大河『べらぼう』の『花魁』・花の井は『呼出昼三』です。

で、呼び出しがあった時に、後輩の遊女
や遊女の卵を連れて茶屋まで客を迎えに
行くイベントがありまして、この客を迎
えに行くイベントのことを『花魁道中』
と言ったんですよ。

茶屋まで客を迎えに行くイベントのことを『花魁道中』と呼んだ。

近日中に、吉原遊女の日常・生涯のこと
を書こうと思います。

                            おしまい

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