危険なものに、安全装置が付いている

実は安全ではなかったタイタニック号

タイタニック号って、何があっても沈ま
ない船と言われていました。で、大富豪
たちがこぞって乗った。でも、沈んだ。
東日本大震災の原発もどんな事態に陥ろ
うとも、外部に放射能が漏れることは絶
対に有り得ないだろうと言われていまし
た。でも漏れた。

東日本大震災の原発事故で放射能が漏れた

これがダメでもこれが動く。これが故障
してもこっちが動く。こんなことになっ
ても最後はこれで防ぐ。絶対に放射性物
質は出ないんだ、と言ったわけです。と
ころが実際どうだったかと言うと、津波
でまず外部電源が遮断され、万が一のデ
ィーゼル発電機は動いたんだけど、津波
で流 されちゃって、全部電源消失。
あれ?でも最後にコンクリートで囲まれ
てるんじゃなかったの?
フッ飛んだ。

飛行機事故は絶対に起こらないとは言えない

こいう大事故が起こる時っていうのは何
重もの安全装置が全部無力化された時に
起きる。だから落ちないヒコーキはない
し、沈まない船もない。絶対事故を起こ
さない原発ってのもない。

いろんな気付きのシステムで事故を回避する

人間はミスするんだから、ミスった時に
どうするか?
例えば、ヒコーキなら機長がミスっても
副操縦士が気付く。副操縦士がミスって
も機長が気付く。パイロット2人ともミ
スっちゃっても管制官が気付く。管制官
がボーッとしててもシステムで警告を鳴
らす。そいういろんな仕組みを作ること
によって、一人、二人がミスしたとして
も、全体のシステムとして、人間、コン
ピュータを含めた全体のシステムとして
事故を回避する、こういうのが必要なワ
ケです。

ウソつき

このヒコーキは絶対に落ちませんよ。こ
のクルマは絶対に事故を起こしませんよ
っていう学者がいたら、この人、ウソつ
きです。クルマだって、事故を起こさな
いクルマはないし、だから、リスクを減
らしたり、安全性を高めることはできて
も、絶対に事故を起こさない乗り物なん
かをつくるのは不可能なんです。

飛行場の管制官(安全装置の一部)

まあ、つまり何と言うか、ホントに安全
なものには安全装置なんか付いてないん
ですよ。何重にも安全装置を作るってこ
とは、本質的には危険だからなんです。

 

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