イソップ寓話に子育ての話があります。
サルが2匹のコドモを産み、タロとジロ
と名づけました。母ザルはタロとはうま
くいきましたが、ジロとは気が合いませ
ん。同じように育ててもタロは素直、
ジロはああ言えばこう言う。
母ザルは次第にタロをかわいがり、
ジロを憎むようになりました。
エサのおいしいところはタロに与え、残
りをジロに。ところが不思議なことに、
母ザルの思惑とは逆に、タロは病気がち
に育ち、邪険にしてきたジロは元気に育
ちました。
ある日、サルの親子は人里近くまでエサ
を探しに行きました。ところが運の悪い
ことに犬に見つかり、しつこく追いかけ
られました。
母ザルはタロだけをしっかり胸に抱いて
逃げました。ジロのことを気にしている
余裕はありません。やっとのことで家に
たどり着き、母ザルが腕を放すと、タロ
はぐったりしてて死んでいました。
母ザルがオイオイ嘆き悲しんでいるとこ
ろにジロがひょっこり現れて、
「お母さん!」と言いました。
ジロは何とか自分の力でたどり着いたの
です。
このように、古代ギリシア時代のイソッ
プは親にかわいがられすぎた子は弱く育
ち、邪険に育てられた子どもは強く育つ
のですよと教えてくれているのデス。