母親の「みんなと同じであれば多分、大丈夫だろう」という育児戦略

ライオンに襲われるヌー

以前、BSで観た「ワイルドライフ」の
話です。

そこでは、ライオンが群れの中の一頭の
ヌーを襲っていた。

運悪く食われるヌーは、フツーは一頭
だけ。

ライオンは一頭食えば満腹になって、
しばらくは襲ってきません。

100頭いれば、自分の食われる確率は
1%。
1,000頭いれば0.1%。

ヌーたちはそういう計算をする。

それを観ていて、母親の子育て戦略と
同じだなぁと思いました。

みんなと同じなら多分大丈夫だろうと
いう戦略。

「わが子は弱い」というのは、お腹の
中に10ケ月子どもを身ごもっていた
母にとっての生物的な直感。

だって、母親のわずかの不注意で子供は
流産するかもしれないし、強い衝撃を与
えたり興奮したり、毒性の強い食べ物を
口にしたら子供は死んでしまうかもしれ
ません。

うちの子は同年代の集団の中で弱いので
はないか、何かあった時に仲間から遅れ
て取り残されるんじゃないか、という
不安を母は常に子供に対して持っていま
す。

生物学的にそうじゃないと困る。

母親は、うちの子には人に抜きん出た取
り柄がないと思っているからこそ、人と
同じように勉強させたり、おケイコごと
、まぁ英語とか水泳とかピアノなんかを
習わせたりする。

「誰にでもできることがうちの子だけで
きない」と想像するのがチョット怖い。

集団に入ってまわりのマネをして、特別
に目立たないようにすること、それが
母の育児戦略。

群れをつくってライオンから身を守って
いるヌーたちを観て、ふとそんなことを
思いました。

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