「津軽海峡・冬景色」でも北へ向かっている。

津軽海峡・冬景色

北に向かう列車

 

ワタクシ、時々、思います。

何でワタクシ、わざわざ、出身地の広島
から「北」の北海道に来たんだろう、と。

決して、広島から南の九州に向かうと
いう発想はありませんでした。

日本人って、昔、インドや中国、朝鮮か
ら来て、縄文人と混じったと言いますか
ら、西から東へ、東から北へ向かう傾向
がある。

それなら、ワタクシも西から東へ、北へ
向かったのもワカル気がします。

きっとそういう遺伝子を持っているのだ。

ところで、「北」という字には「逃げる
」というイミが含まれているようで、
例えば「敗北」」は敗れて逃げる。その
時に向かうのが、北。決して南じゃああ
りません。

そういえば、ヒットする歌に「北」を
歌ったモノが多い。

年末の紅白歌合戦の定番、石川さゆりの
「津軽海峡・冬景色」。

この楽曲は、わずか一行で主人公を上野
駅から青森駅まで連れて行ってしまう。

やはり、北へ向かう歌。

ユーミンの「コンパートメント」ってい
う歌、すごい力作だと思うのですが、
これも汽車に乗って北の方に向かい、自
死する歌。

渡辺淳一の「阿寒に果つ」という小説も
、札幌から北の阿寒に向かいそこで命が
果てる話。

これもまた、北へ向かう。
決して南の函館方面には向かわない。

日本の歌や小説の主人公は、北へ北へと
目指す。

北へ行けば行くほど風景は寂しくなり、
行きかう人も少なくなる。

作詞家、松本隆風に言うならば、自分の
心が寂しいから同じ寂しい北の方へ向か
わせる。

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