ミクロの毛の話(前半)

(オガワメモ)精子の荷物とエンジン部

 

毛と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、
髪の毛のような目に見える毛。

でも、目に見えない毛もあるんです。
それがミクロの毛。

髪の毛の300分の1のサイズで、細胞に
ついています。

例えば精子。

あれ、頭の部分は荷物(遺伝子が入って
います)。

シッポの鞭毛はセンサー付きのエンジン。

だから、卵子の近くにあれば卵子成分を
敏感に感じて、卵を目指して泳いでくる。

誰が一番最初に到着するか、みんな一番
を目指す。

一番先に入ったら門を閉じて、誰も入れ
ない。

荷物の中に入っている遺伝子が優秀なら
一番に卵子へたどりつけるのかなぁと
思っていたら、意外と鞭毛の方が大切。

乗り物がいくら優秀な頭を持っていても
エンジンがダメなら、頭がボロでもいい
エンジンを持っている他の精子に先に
行かれちゃうわけ。

どうやらベン毛というエンジンが大切
らしい。

運動会の大玉送り

 

そして、受精した卵を卵管を通って子宮
まで移動させるわけですが、一見すると
卵が自分で動いているように見えます。

実は動かしているのは、下にびっしり
生えているせん毛。

つまり、ミクロの毛だ。

このせん毛が連動して、右から左へと
受精卵を運ぶのだ。

まぁ、わかりやすく言えば、運動会の
時の大玉送り。あのイメージ。

毛がみんな同じ方向に向かって力を
合わせて送る。

とまぁ、筑波大学下田臨海実験センター
教授の稲葉さんがそう言っておられた。

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長くなりそうなので、今日はおしまい。

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