「弾の当たらない人」が運のいい人

日本人で初めてTIME誌を飾った、「運のいい男」、東郷平八郎

 

戦争中で最も部下に信頼される指揮官と
いうのは、どうやら「弾が当たらない人
」だそうです。

「あの人は何度も修羅場をくぐっている
けど、一度も弾が当たったことがないら
しいよ」という人がいると、新兵たちは
みんなその人にゾロゾロくっついていく。

そういう古兵が必ず現場にはいたわけで
す。

どれほど言うことがデタラメで態度が悪
くても、もしもの時は「弾が当たらない
人」についてゆく。

何だか知らないけど、「この人は運がい
いから」。

指揮官が部下にそう思わせることができ
れば、全員生き延びる確率は高まる。

まぁ、ギリギリ、生きるか死ぬかという
局面の時に人間が最後に頼るのは、数値
化できるような人間の能力ではなくて、
単純に運がいいか悪いか。

たぶんボク達にはわからないような、か
すかなシグナルを感知するセンサーを備
えているからでしょうけど、だから何か
悪いことが起こりそうな時には何かザワ
ザワ胸騒ぎがして、そちらには足を向け
ない。

こういう危機感知能力を持った人がソシ
キの長のポストになるべきなんでしょう
けど。

以前、司馬遼太郎も「坂の上の雲」で
同じようなことを言っていた。

日露戦争の時、東郷平八郎を連合海軍の
司令官に抜テキした理由は、「東郷は運
のいい男」だから。

東郷は薩英戦争以来の歴戦の勇士なんだ
けど、一度も会戦で負けたことがない。

で、バルチック艦隊との海戦は、この運
がいい東郷に託そうということになった。

そして、勝った。

マイナーリーグがメジャーリーグに勝つ
ほどスゴイことをやってのけたのだ。

まぁ、そういう運のいい人たちは、だい
たい自分のルールに従って勝手に生きて
いるから、ソシキ人としてはあまり評判
がよろしくない。

きっとそういう人達って、社会の端っこ
の方で適当に楽しくやっているに違いな
い。

そんな人に話を訊いてみたいものだ。

 

ブログ一覧