生きながらえるのは生殖細胞だけ。

 

 

養老孔子さん(仮名)は解剖学の大先生。
彼の書いた本を読んでいたら、おもしろい
考え方だなぁと思うのがありました。

以下、文。

「男女はほんとうは生殖細胞の奴隷である。
脳はそれが気に入らない。だからいろいろ
反抗するが、つぎの世代を作って脳は終わり
である。作らなくたっていずれ終わり。生き
ながらえるのは受精した生殖細胞だけで、あ
との細胞はいずれ寿命が尽きて必ず死んでし
まう。あなたも私も、子どもが育て終われば
あとは不要。不要な証拠に生殖年齢を過ぎれ
ば誰であれ、必ず老化して死んでしまう。個
人の生活では脳はいばっているが、百年もも
たずに死んでしまう。生殖細胞はその前にさ
っさと逃げ出し、新しい個体を作って次の生
殖細胞の準備をしている。生物学的には生殖
年齢が過ぎたらあとは余生。孫の面倒をみる
というのは生物としてはかなり高級で、多く
の生物は子どもの面倒すらみない。今生きて
いる生物は数十億年の歴史を持っている。そ
の間滅びずにきたわけだから、生き残る秘訣は
今生きている生物にきけばイイ。滅びそうにな
ってもそこをすり抜けてきたはずだから。」

深い考え方だなぁと思いました。

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