口の中の天井、鼻の下の床。

 

ワレワレ歯医者は治療する時、口の中の
天井が必ず見えます。

だいたい皆さん、天井を持っている。

この天井を口蓋というのですが、実はコレ、
同時に鼻腔の床でもあるんです。

この天井が抜けると、モノが鼻の中に入っ
てしまう。

生まれつきそういう状態が生じることが
あって、それを口蓋裂というのですが、
こうした先天異常は実は大変なことをイミ
しています。

それは、口の天井が抜けるという状態は
ホ乳類以前はあたり前だったということ。

口蓋裂は、言ってみれば一種の先祖返り。

この天井が抜けるといろいろ具合の悪い
ことが起こります。

子どもがお乳を吸おうとすると鼻から
空気が入ってしまうのでうまくお乳が吸え
ないし、逆も起こる。

口に吸い込んだお乳も鼻に抜けてしまう。

ホ乳類はお乳を吸って大きくなるので、
この天井ができました。

お乳を吸わない魚や両生類、ハ虫類はこの
天井はいらないのです。

でもなぜかハ虫類のワニでは例外的に天井
がアル。

ワタクシ、子供の頃、家でニワトリを
飼っていました。

ニワトリが水を飲むのを見ていたら、口に
水を含んだ様子で頭を上げる。

おそらくああいう飲み方でないと、水が
鼻に入ってしまうのでしょう。
天井がないですから。

まぁ、この天井がなければ、お口のトラブ
ルがあった時、耳鼻咽喉科に行こうか歯医
者に行こうか迷ってしまう。

鼻の穴から管を入れたらその先には歯とか
ベロとかあったということになっちまう。

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