教えてもらうんじゃなくて、自分で学ぶんだよ。


      予備校の授業

 

ワタクシたちが子どもの頃は、デコボコの
ある先生たちがたくさんいました。

「何でこんな人が教師になれたのか」と
子どもでもびっくりするような変なおじさ
んもいた。

でも教育の現場は、訳のわからない人が
ぐちゃぐちゃとぐろを巻いている方が
意外とうまくキノウすると思う。

ワタクシが昔、S台予備校(仮称)に通って
いた時、O三郎氏(仮名)という英語の
名物教師がいました。

当時40才ぐらいだったかな。

その人、何をするかというと、90分くら
いの時間枠の中で、10行ぐらいの英文を
解釈する。

正味20分くらい。

残りの70分はすべて雑談。
授業では1行しか進まないこともあった。

雑談といっても、日本の文学史から、マル
クス、レーニン、芸術史~世界の歴史~
今の経済、今読んでる本と、幅広くしゃべ
っていた。

予備校生の人気は高く、いつも立見席で
いっぱい。

雑談に熱が入ると、「僕」から「オレ」に
変わった。

こんな「教養人」、地方出身のワタクシ、
見たことがなかった。

ちなみに、近くに本屋があって、そこのオ
ヤジがO三郎氏の話した内容を嗅ぎつけて、
2~3日後にはその手の本が山積みになっ
ていた。

志の高い学生が買っていた。

このO氏、昔は学生運動で旗を振っていた
んだけど、まともに就職できないもんだか
ら、予備校の先生になった。

いつも言っていたのが、「教えてもらうん
じゃなくて、自分で学ぶんだよ。学び方を
学んだ者は、その辺に転がっている石ころ
からでも、悪人からでも、その辺を歩いて
いるアリンコからでも学べるんだ。オレは
ね・・・。」
だんだん熱が入ってきた。

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