
アクアポリンのできないガン細胞をつくると、転移が防げるかもしれません。
アクアポリンは細胞の膜に組み込まれて
いるタンパク質。それが水分子を選択的
に通す穴を形成しているんです。まあ、
細胞膜に存在する扉、水の門番。細胞の
中に水を取り込んだり、外に出したりし
て細胞自体を移動させるんですよ。

アクアポリンは細胞の中に水を取り込んだり、外に出したりして、細胞自身を移動させるんですよ。
ガン細胞ってのは、それが動くと転移に
つながります。ガン細胞にはカラダの中
で好きな場所があって、例えば、ケモカ
インというタンパク質があるんですが、
そういうものを、こちら側にたくさん置
いてあげると、ガン細胞自身はコッチの
方向に動いて来るんですけど、その時に
必ずアクアポリンが動く方向に急に集ま
って来るっていう現象があるんですよ。

ガン細胞はケモカインというタンパク質が大好きだから、ケモカインをコッチの置いてやると、ガン細胞が近ずいて来る。
アクアポリンは細胞膜の中で穴を自由に
移動させることができますからねえ。
先端にケモカインを置くとその方向に動
こうとアクアポリンが集まって来た。ア
クアポリンが動かないようにすれば、ガ
ンの転移が防げるのでは?と慶応大医学
部の安井正人先生や竹馬真理子先生など
の研究者たちが考えました。そこで実験
してみた。
アクアポリンができないガン細胞を作り
、マウスに移植したら、ガンの転移がほ
とんど起こらなかった。行きたい場所は
あるけれど、動けない。つまりガンの転
移が抑制されたのだ。

アクアポリンのできないガン細胞をつくると、ガンの転移がほとんど起こらなかった。
アクアポリンの発現を止める抗体を実際
作ったら、アクアポリンを介する水の動
きが、医療の在り方を大きく変えるかも
しれません。まあ、ガン細胞は転移する
ことで、一番悪化して命にかかわって来
る。そこを止めてあげるってのが、アク
アポリンのキノウを使ってできるかどう
かだ。
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