高校野球を見ていると、背番号二ケタのキャプテンが出てきます。
背番号から見てわかるように、プレイそのものはレギュラークラスではありません。
だから、試合中もベンチでメガホンを片手に一生懸命応援したり、指示したりしている。
昔むかしは、監督がキャプテンを指名してたけど、今は部員同士の話し合いで決めるようで、つまり「背番号二ケタのキャプテン」は、プレーヤーとしては補欠レベルなのに、周りのみんなから「このチームの中心にはお前の力が必要なんだ。ぜひキャプテンをやってくれ!」と頼み込まれてキャプテンになったのです。
では何が他の部員と違うのだろうと考えたら、「言葉」。それも説得力のある言葉、優しさのある言葉、みんなを鼓舞させる言葉、理論路整然と主張できる言葉、時には厳しく叱りとばせる言葉。
プレーでみんなを引っ張れなければ、言葉で引っ張る。
ちなみに、ベテランの新聞記者やスポーツライターは、ピッチャーや四番を見る前に、まずキャプテンを見るそうです。