「海には何で木みたいな硬い植物がない
んだろう?あるのは、コンブとかワカメ
とかいう軟らかい植物ばかりだ。」
と、ワタクシ小さい頃からずっと思って
いまして、先日その答えを初めて知りま
した。
今から5億年前、地球ではワカメのよう
な植物が海から陸上に進出すると、植物
は重力や乾燥に耐えるため硬くなって、
「木」になったんです。
植物は上陸の後、ある物質を体内でつく
り出すようになったといいます。
木が作り出したのが、リグニンという
物質。
コレ、地球上で最も分解しにくい天然物
資です。
このリグニンを手に入れたお陰で木は
カラダを硬くすることに成功。
そして頑丈になった植物は、大きく高く
成長し、地球は緑に包まれました。
でも、生き物は100%死がやってくる。
当時このリグニンを分解できる微生物は
いませんでした。
すると木は、倒れた後分解されることな
く、地表に次々と溜まっていく。
で、そのまま化石になったのが、石炭。
そんな状況をある時、偉大な分解者、
キノコとかカビとかの真菌が解決してく
れたんです。
木の中にある硬い成分のリグニンを、こ
の真菌たちが分解するように進化したん
です。
硬い成分を分解して、自分の栄養に変え
て、分子レベルまで砕いて食べる。
その結果、倒れた木々が地表に溜まるこ
ともなくなって、豊かな土壌が生まれた
のデス。
まぁ、真菌たちの進化の力のお陰で地球
上の健全な物質循環が再び始まり、多種
多様な生物があふれる豊かな星になった。
ある意味では、真菌こそが地球上の生態
系にとって一番大切な生き物、主役。
人類がいなくてもたいして地球は変わり
ませんが、真菌がいなくなると、地球は
ガラリと変わる。
江戸末期、ペリーが日本に来て、一番
偉い将軍に会わせろと言いましたが、
もしも宇宙人が地球代表に会わせろとや
ってきたら、自信をもって実力者のカビ
に面会してもらおう。