「学力3分、人間力7分だ!」

入江塾の授業風景

 

中学3年生は、もうすぐ高校入試。
頑張って下さい。

ここに、ある受験生の手記があります。

「入江塾の秘密」という本に書いて
あった。

これはワタクシが高校生の頃の本だから、
相当、昔だ。

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ボクは、兵庫の私立N高受験生が多いと
いう入江塾に参加することにした。

塾生たちはどの顔を見ても勉強がすごく
できそうなヤツラばかりで、どの顔も
問題集なんか全部仕上げてしまいました
よ、という澄ました顔に見えた。

ボクはいつまでたっても英・数がガン。
範囲のあるテストでも、70点が精一杯。

範囲のない実力テストともなると、30
点も取れば大成功。

ほんとうに寂しい限りのものだった。

N高や鹿児島のR高の模擬テストとなる
と、100点中15~20点しか取れないのだ。

すべてを投げ出したくなった。

そんなある日、偶然N高模試で国語81点
という思ってもみなかった点が取れたの
だ。

嬉しかった。

不思議なもので、この国語の得点がきっ
かけで、塾の仲間とぐっと近づけたよう
な気がして、仲間とも気軽に話ができる
ようになった。

話してみて、みんながみんなボクが思っ
ていたほど勉強しているのではないこと
がワカった。

冬の合宿が始まった。

朝から夜中まで机にしがみついて英語・
数学をやった。

毎晩3時まで寝なかった。

ボクはもがいた。
次のテストは第2集団まで転落した。

もうダメだ。
何もかも捨てて、家に帰ろう。

いよいよ荷物をまとめようとした時、
ふと仲間の一生ケンメイな姿がボクの
目に痛く突き刺さった。

「ここまできたら仕方がないじゃない
か。続けよう。」

開き直った。
もちろん成績は上がらない。

何だかボクだけが先生から無視されて
いるような寂しさが、絶えずボクを
襲った。

授業でもボクだけが叱られないのだ。
ボクを飛ばして、ほかの奴が殴られる
のだ。

ボクは心の底から腹がたった。

もしボクが落ちたら先生のせいだ。
“ざまあみやがれ”と思った。

でもそれはボクの思い過ごしであった。

忘れもしない、N高入試の2日前だ。
ボクが英語でケアレスミスをした時、
先生は思い切り黒板拭きで頭を五発も
殴りつけてくれた。

痛かった。
けど「よかった」と、あの時はホントウ
に涙があふれ落ちた。

ボクはN高へ入学できた。

「学力3分、人間力7分だ!」
入江先生はよくそう言ってた。

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