イソップの「キツネとブドウ」を思い出した。

 

先日、G行(仮称)の方が来られて、
世間話をしました。

何でG行員になったのか聞いたら、実は
異業種の第一志望が残念な結果になり、
合格できたG行に就職したのだという。

その時ワタクシ、イソップの「キツネと
ブドウ」の話を思い出しました。
(本来は“負け惜しみ”の話なのですが)

キツネがブドウをあきらめることができ
たのは、まわりに森があったからでは
ないか。

他にいくらでもおいしいものがあること
に途中で気づいたからではないか。

目の前の一房のブドウしかこの世に存在
しないと思い込んだら、ブドウを恨めし
く思いながら息絶えたハズ。

手が届きそうと思えているうちは、まだ
いい。

でもブドウの木に近づいてはじめて、そ
の高さに気づいたり、タヌキやカラスも
同じブドウを狙っていることに気づいた
りすると焦る。

身の丈以上に背伸びしたり、まわりを
出し抜こうとガムシャラに頑張りすぎ、
疲弊し、ブドウの木に手をかける前に倒
れてしまうこともアル。

以前甲子園で活躍した教え子がドラフト
会議にかかった時、広島広陵高校野球部
の中井監督は、こんな話をしていた。

「おまえを指名してくれた球団が一番
いい球団だ。だから、どの球団であろう
と、そこで精いっぱいやれ」

ベストセラー作家の渡辺和子さんも同じ
ようなことを言っていた。

「置かれた場所で咲きなさい」

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