「かくれんぼ」のオニ役
以前、まるやまファミリー歯科にフッ素を
塗りにきた兄弟のチビッコたちが、待ち時間の
間、「かくれんぼ」をしていました。
うちの歯科は、チビッコたちにとっては
格好の遊び場。
ところで、「かくれんぼ」と言えば、原始の
時代、ワレワレの祖先は暗い森の中で
肉食獣や敵対異族と隣り合わせて暮らして
いました。
その時、自分を攻撃してくるものがカラダ
からわずかに出す気配を敏感に感じとらな
くては、生き延びることがせきませんでした。
「かくれんぼ」というのは、おそらく狩りの
ための感覚訓練。
見えないところに見つからないように隠れて
いるモノが出すカラダの気配を感じるために、
ワレワレの祖先が子どもに訓練させたもの。
「鬼ごっこ」や「カン蹴り」も、単に足が速い
とか高いところへ登れるという単純な能力
よりも、気配を察するという訓練。
「ハンカチ落とし」なんかも、考えてみれば
ハンカチは背後で落とされますから、もちろん
目には見えないし、音も出ない。
でも「カン」のいい子は、ハンカチが地面に
落ちる前に自分の後ろにオニがハンカチを
落としたことを察します。
オニの緊張がもたらす息づかいとか、心臓の
鼓動とか、空気の揺れとか、何かそういった
気配を敏感に感じ取るのです。
そんなコトを武道家の内田樹氏が言っていた。
そう考えれば、昔からある遊びってのは、
ボクたちの祖先が、感覚を研ぎ澄ませ、逃げ
たり追いかけたりする運動を「遊び」という
形で子どもたちに繰り返させていたのかも
しれません。