授乳中の赤ちゃんと離乳後の子供は、ノドの構造が違う(前半)

ヒトは1年を過ぎた頃から離乳すること
が多いんです。ゴリラは4年、チンパン
ジーは5年。

まだ授乳中で生後まもない赤ちゃんと、
離乳して言葉をしゃべるようになった子
供では口の奥の構造が違うんです。

ヒトは咬むときは口の中で行うので、そ
の時、鼻を通して息を吸うことはできる
。でも、飲む時は行きを止めなければな
りません。間違うと、誤嚥してしまう。

大人の気管と食道

でも赤ちゃんの場合は空気と食べ物の通
り道が隔てられているので、息をしなが
らオッパイを吸える。つまり、赤ちゃん
は鼻から吸った空気を肺に届けながら、
口から飲み込んだ乳を同時に胃袋へ届け
るコトができるんです。これはノドの構
造が違うから。

赤ちゃんは気管が潜望鏡のように飛び出ている

注目すべきは肺へと空気を送り込む入り
口。赤ちゃんの場合、鼻から吸った空気
が直ぐに肺の入り口へ到達する。ところ
が、大人の場合、肺の入り口までのキョ
リが離れているんです。つまり、ここに
到達する前に空気は口から入って来た食
べ物と混ざる構造になんですよ。

大人の場合、肺の入り口までキョリがある

実際に赤ちゃんの口の奥を見てみると、
これが空気の入り口。まるで潜望鏡のよ
うに少しだけ飛び出していて、空気と食
べ物が混ざらないようにできているんで
す。

もう一度言います。赤ちゃんは気管が潜望鏡のように飛び出てい。

じつはこの構造、チンパンジーも含め、
ホ乳類は皆、赤ちゃんと同じで、ヒトの
大人だけが例外なんですよ。

       【続く】

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