資格を持たないが名医のブラック
ジャック
「なんとめでたいご臨終」の著者で訪問
医の小笠原文雄先生が、以前こんなこと
を言っていました。
研修医1年の時、上司に「小笠原、名医
とヤブ医者はどう違うか言ってみろ!」
と謎かけをされた。
そこで小笠原先生は「診断を間違えたり
診断は正しくても治療が下手なのがヤブ
きちんと診断し、きちんと治療し、心の
ケアをするのが名医」と答えた。
すると上司に「アホか、お前は!」と怒
鳴られた。上司はこう言いました。
「確かにヤブはお前の言うとおりだ。
しかし、お前の言う名医は並の医者でし
かない。ホントの名医はその後何が起こ
るか読む。先まで読んで、こういう症状
が出たらこういう処置をするようにと、
前もって看護師に指示を出し、治療計画
を立てておく。たくさんの症例を経験し
医師としてのスキルが身についていれば
将来どんな事が起こりうるのかワカルの
だ」熟練の医師になればなるほど忙しく
ない、というのを初めて知ったというこ
とです。
ホントそうだと思う。
ワタクシ、名医でも何でもないただの街
の歯医者ですが、若い頃は確かに忙しそ
うにバタバタしていましたが、いろんな
臨床経験を積んでくると、チョットは予
後がある程度予測できるため、先回りで
きるようになったような気がします。