イソップ童話の「ウサギとカメ」には、続きがあるようです。
母ウサギは「才能はあなたの方にあるのだから、休まないで走り続けさえすればカメに負けるはずがないのに」と、負けた子ウサギを励ますつもりで言いました。
すると子ウサギは真剣な顔をして、「ボクだって走る前は楽勝だと思っていたよ。
ところが、競争してみて初めてわかったんだ。
ママは走り続けてさえいればと言うけれど、その”走り続けてさえ”ができるのが、カメのすごい才能なんだ。ママだって一度カメと競争してみるといいよ。カメのコツコツ力に比べたらボクのダッシュ力なんて才能とはいえないから、何度やっても勝てっこないよ」と言いました。
イソップの言いたいのは、「できる人と並みの人の一番の違いは、ウサギのジャンプ力ではなくてカメのコツコツ力ですよ」ということです。
ウサギの母さん、「コツコツこそが力なのよ。カメさんのようにゆっくり走ろう。ゆっくりなら今すぐに走り出せるから」と言えばよかったのです。