何かで知ったのですが、カラダの不自由な老女が毎夜、道に面した窓のそばに灯りを置いてじっと座っているという話があります。
それは、そこを通りかかる旅人のため。
長い道のりを暗闇の中を歩いてくる人を迎える灯。
自然の威圧の中に小さな灯りが見える時、旅人はほっとする。
それはホワイトアウトで猛吹雪の中、よそのクルマのテイルランプを見つけた時の、あの感覚に似てます。
ヒトの存在が灯になり得るということ。
他には何の動きもできない老人でも、他人に与えることで彼女自身他人のために生きることができる。
そのことで幸福を味わうこともできる。
いい話だと思いました。