最近日本でもよく耳にする「予防」。
実は40年前まで、歯科医療の世界には「予防」という考え方はありませんでした。
それが一変したのは、1970年代のスウェーデンから。
大規模な予防プログラムの導入により、国民の歯の健康状態が飛躍的に向上したのです。
「年をとれば歯を失っても仕方がナイ」と考える人が今でも多い日本ですが、歯科先進国として世界をリードするスウェーデンでも、40年前までは同じでした。
日本では80歳で残っている自分の歯は約8本、スウェーデンでは15~20本。
世界で初めて予防の重要性を打ち出したのが、スウェーデンのイエテボリ大学。
1960年代から長期に渡る膨大な調査が行われ、対処療法が中心だった歯科治療を根本から覆しました。
「ムシ歯や歯周病などあらゆる口腔疾患に最も有効なのは、プラークコントロール(歯垢除去)」この言葉が世界の壁を塗り替えたのです。