
ワタクシが子供の頃は、番犬には名前が
ついていなくて、『おまえんとこの犬』だ
とか『秀君とこの犬』だとか、皆んな只
の犬と言っていました。今日は昭和の犬
のお話です。

昭和の犬
まず昭和の犬の家。通常、犬小屋と言っ
てるけど、カラダ1つ入る程度の狭い
ワンルームで、板4枚に屋根を乗っけた
だけの極めて単純構造。『トムとジェリ
ー』の番犬キラーをイメージして頂くと
良い。設計者はそこら辺の親父さん。

『トムとジェリー』の番犬キラー
断熱は『犬なんだぞ、そんなの要らねえ
!』で終了。場所は玄関横で、冬は北風
直撃、夏は照り返し地獄。なのに大人は
言う。『犬なんてのはなあ、外で飼うと
丈夫になるんだよ!』ただ単に雑に扱っ
ている言い訳。

冬は北風直撃
鎖、短い。とにかく短い。自由行動約
2メートル以内。走ろうとすると『ガツ
ーン!』首輪が閉まる。そんなんじゃ怪
しいヤツなんか捕まえられねえ。ストレ
ス溜まるワ。それがフツーの犬1匹の人生
。

鎖が短くて、これ以上遠くにいけません。
飯はドッグフード?いやいや、そんな高
価な食事は出ません。昨日の夕飯の残り
物。『味噌汁ぶっかけ飯』タマネギ入り、
骨入り、塩分適当。今なら獣医が『何食
べさせたんですか?』って訊くヤツ。

昭和の犬の食事『味噌汁ぶっかけ飯』
病院?行かない。なぜなら犬は強いか
ら。根拠、昭和は熱があっても
『寝とけ!寝りゃあそのうち治る。』と
いう考え方。人間でもそうだから、可哀
そうに犬も同じ扱い。

昭和流『寝とけ!寝りゃあ治る。』
仕事は番犬。24時間勤務。残業あり。雨
の日も出勤。台風なんて吠えとけ!その
うち通り過ぎる。防犯カメラよりも値段
は安くて、ブツブツ文句も言わない防犯
上最高の設備投資。

ブツブツ文句も言わない防犯上の最高設備
確かに食事は煮干しの入った、味噌汁か
けのネコマンマだった。一応家族なのに
ただ1匹外の狭い部屋でカラダを丸くし
て寝るだけの人生。極寒、酷暑、台風で
もお構いなく、まさに生き地獄。クレヨ
ンしんちゃんのシロは未だに犬小屋。

『ハァ、ハァ、暑いワ!エアコン入れてくれ』
昔は10年生きれば長生きだった。で、普
通の外犬の寿命は3~5年。近所の金持ち
の『かっちゃんち』の番犬は3~5年で買
い替えていた。『前の犬はどうした?』と
聞くと『死んだ!』だって。今考えたら
早死にするのは当たり前。昭和はそんな
飼い方だった。

昭和の番犬の寿命は3~5年でした。
犬は道具だったから飼い替えが効く。タ
マネギ丼食べて、ゲーゲー吐いておった
が、そのまま放ったらかされていた。今
思い出せば、涙が出る。
今の犬は幸せだね。