『おめ~、いったい誰だよ?』

『オレは一丁先の野良だよ』

『何しに来たんだよ?』

『朝のエサを探しに来たんだよ』

『まだエサやりの時間じゃねえ、
表で待ってろ!』

『な、何でだよ?』

『何でだよって、お前、ガチ野良
じゃねえかよ』

『アンタは何でい~んだよ?!』

『お前、目ぇ悪り~のか?オレの
首輪が見えね~のか?』

『み、見えるよ!』

『首輪は家猫の証明だろうが。オレは
この家の猫なんだよ、このガチ野良め
が!ウチの飼い主が食事運んで来るま
でおとなしくしとれ!表で行儀よく並
んで待ってろ!アイツみて~にな!』

『何だよ、その困り顔は?』

『別に困ってね~よ、この靴下男!』

『靴下は生まれつきじゃ、この野良が!
お前は口で言ってもわからんらしーな。
前にもいたよ、お前みたいな聞き分けの
ないガチ野郎がよ。そいつはどうなった
か?!

はぁ?猫が真面目に話してる時にウィン
クしてんじゃねよ!』

『目がかい~んだよ』

『オレの前で生意気な態度をとったガチ
野良はど~なるか知ってるか?』

『知らね~よ!』

『教えてやるよ。あ~なったんだよ』

『申し訳ありませんでした!』