記憶のシステム

バーベキューをした時の記憶

記憶はタンパク質によって作られます。
タンパク質ってのは神経細胞同士のつ
ながり。1つの神経細胞に届いた情報
は長く伸びた軸索を通って、お隣の神
経細胞に伝わって行く。

つまり『記憶』とは細胞同士のつながり
を介してやり取りされる情報の複雑なネ
ットワーク。夜空に例えるなら星座のイ
メージ。

夜空の星座

脳の中央部にある器官が『海馬』。記憶
の獲得にはこの海馬が関係しています。
イメージとしては海馬は『ものを覚え
るための情報処理するための中枢』
この海馬に他の領域から視覚や感覚や臭
覚などの情報が集まり、この中の神経細
胞に統合されるんです。

脳の中にある『海馬』(オガワメモ)

例えば、ある女性が楽しくバーベキュー
をしている情景を想像して下さい。肉の
焼ける音、臭い、周りにわ男や女がいて
、火があって、熱くて等、いろんな情報
が入って来る。そこでそうした情報が線
で結ばれネットワークをつくる。単純に
書けばこんな感じ。

同じバーベキューに参加したヒトのそれ
ぞれの海馬の中にはそれぞれ、記憶の星
座ができる。その人の関心の持ちように
よって星座の形が変わる。

で、もしこの女性が『嫌だ』と感じたな
ら、扁桃体という別の場所に刻まれる。
海馬のある記憶と扁桃体の『いい』、
『嫌だ』という結びつきによって、同じ
ことでも一人の頭の中でどちらにだって
変わるんです。

例えば、さっきの火がバァーっとなって
、『怖かった、嫌だった』って思い出に
なって、火を見ただけで『嫌だ』って感
じる。

人によって皆、繋がり方が違う。ある人
は天気だったことを強烈に覚えているか
もしれないし、人によっては、こういう
人がいた、ああいう人がいたとか繋がり
方が違うんですよ。

人が気ずかないようなことに直ぐ気ずく
人、細かいことを覚えている人はピンの
数が多いし、線が複雑なんだって。

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