2024年は元旦早々、能登半島地震・
津波、羽田空港滑走路でJALと海保機
の衝突炎上。世界のあちこちから、
『おい、日本は大丈夫か?』という声が
聞こえてきました。災難に見舞われた方
々のお見舞いとご冥福をお祈り致します
。
先日、歯科でリコール中の患者のS山さ
ん(仮名)と診療後、久しぶりに世間話を
しました。S山さんはJALを退職して
もう10年以上経ちますが、当時、天皇陛
下とお話できる立場の方でした。つまり
、その時、その現場ではトップの方。
世間話をしているうちに、ついこの間の
航空機炎上の話になりました。ワタクシ
あの出来事をテレビ中継で見て『なんか
JAL、すげぇなあ!』と思っていまし
た。詳しいことは分かりませんが、結果
的に誰も亡くなった人がいませんでした
からねぇ。
で、S山さんにあの事をチョット訊いて
みました。すると、『JALはあらゆる
事故を想定して訓練してるんですよ。実
は訓練の方が現実よりもキツイ。でもね
、今回のは何と言っても、運が良かった
。札幌発だから誰もハイヒールを履いて
なかった。もし履いてたら脱出シュータ
ーに穴が空いてみんなスムーズに脱出出
来なかったかもしれない。
それに今回の機体は胴体がカーボンで
出来てて、燃焼スピードが従来型のアル
ミに比べると、燃えるのに時間がかかっ
た。つまり、脱出するための時間が稼げ
たのも良かった。』S山さんの話は続く
。
『で、テレビで90秒ルールと言ってます
が、あれ、実は海に不時着したら、ヒコ
ーキは90秒くらいで沈むので、90秒以内
にゴムボートで脱出しなければ助からな
いって言う意味なんですよ。』
今回、みんな無事に避難できた要因は色
々あるけど、その中の一つに、ちゃんと
トップの指示にみんな従ったからっての
があるんじゃないかな。
航海を考えてみても、例え天皇陛下が乗
っていようと、大統領が乗っていようと
一旦海に出てしまえば船長が間違いなく
トップ。みんな船長に従わなければなり
ません。身分、地位なんて海の上では何
の役にも立たない。命を預ける訳ですか
らねぇ。まあ、治外法権みたいなものだ
。
今回の全員無事脱出、機長をはじめ、メ
ガホンを持って客を誘導してくれたCA
(客室乗務員)の皆さんを褒めてあげて
欲しい。怖かっただろう。よく頑張った
。本当にすばらしい。途中から保安要員
になって、全員を助けたのだから。
また、ある男性のお客さんがパニックに
なってる連中に『大丈夫、大丈夫!CA
の指示に従えば絶対大丈夫!』『荷物を
出すな!』と落ち着いた口調で説いてい
た。こういう味方になってくれるお客さ
んが、少なからずいていて、さぞかし
CAも心強かったに違いない。
リーダー的存在感のある人は必ず、どん
な集団の中にも一人や二人いるものだ。
『日本は大丈夫だ!』とワタクシ、確信
しました。
【後半に続く】