先日、デトロイト・ロック・シティのブ
ログを書いたので、今回はデトロイト・
メタル・シティという松山ケンイチ主演
の映画の話をします。
2008年製作だからもうかれこれ15年
くらい前の作品かなあ。
オシャレな渋谷系ポップ・ミュージシャ
ンを目指して大分の片田舎から上京して
来た純情少年・クネクネ根岸君が、新人
ミュージシャン募集のオーディションに
受かって、なぜか、デスメタルの悪魔系
バンドのギターボーカル(俗名・ヨハネ
・クラウザーⅡ世)をやる羽目になった。
その悪魔系バンドが売れに売れて、とう
とうカリスマになっちゃった。
聖飢魔Ⅱとかアメリカの悪魔系ヘビメタ
バンド『キッス』を思わせるようなスタ
イル。
憧れのヒロインの女の子(加藤ローサ)
に正体を隠しての二重生活。そして本
来やりたいポップな音楽とのあまりの
ギャップに苦悩、そして混乱。
根岸君のお母さんも、根岸君が思いを寄
せる女の子もクラウザーさんが根岸君だ
ということを気付きながらも、頑張る
根岸君を応援する。
根岸君は自分のやりたくない音楽でもそ
の音楽を聞いて勇気付けられるファンが
たくさんいるということに気付く。
そして、デスメタルの帝王ジーン・シモ
ンズと命がけの対決をし、見事に勝利。
そして伝説のギターをジーン・シモンズ
から受け継ぎ、感動のあまり、
クラウザーさん、思わずそのギターで
オシャレ系の『甘い恋人』をクネクネ弾
き語ってしまった。
クネクネしながら、大好きなオシャレ系
ポップ・ソングを弾き語る才能はほとん
どゼロで、嫌々やっている悪魔系ギター
ボーカルの才能は400%。
一端、ヨハネ・クラウザーⅡ世になった
時の切れ味は凄まじい。
自分よりも他人の方が『コイツ、才能あ
るな!』とわかることもあるのだ。
最後の方は、姿こそクラウザーⅡ世だけ
ど、振る舞いは根岸君そのもの。完全に
混乱していた。
『やりたいこと』と『向いていること』
は違うのかなあ、とこの映画を見て思い
ました。それにしても松山ケンイさんは
スゴイね。こんなキャラができるなんて
。