昭和のお笑いグループ、クレージーキャ
ッツの最後の砦、犬塚弘さん(享年94歳)
が先日、身まかられた。犬塚さん『お笑
いができない』生真面目な性格。
このグループには強力なリーダーシップ
でメンバーを引っ張ったハナ肇、スーダ
ラ節の「こりゃまた、失礼いたしました
っ!」で一躍メンバーいちの人気者にな
った植木等、『ガチョーン!』のギャグ
の谷啓など、個性豊かなメンバーに囲ま
れながら、犬塚さんはバンドで担当した
ウッドベース同様、しっかり地に足を着
けてテンポを刻むバランサー的な役割。
決して出しゃばったりしない。
まあ、『ドリフターズ』で言えば、
高木ブー。『ビートルズ』で言えば、
リンゴ・スター。犬塚さん、お笑いメン
バーなのに、お笑いが出来なかった。
映画、『無責任シリーズ』好きだったな
あ。高度成長期の雰囲気プンプン。
昭和戦後のニッポン。犬塚さんはウソを
つけない真面目キャラ。まわりが無責任
な連中なので、いつも引っ張り回される
役。
ワタクシ、自分の親が見ていた風景をこ
の無責任シリーズを通して、味わって
いました。こういうのを見ると、今は亡
き父、母を想い出すんですよ。
で、この犬塚さん、よく言ってたのが
『解散なんかしていません、みんな死ん
じゃっただけで。』
大好きだったんだろうな、クレージー・
キャッツ!