患者さんの問診表を見ていると、男性の
方が女性より血管系の疾患(例えば心筋
コウソクとか脳卒中とか高血圧)が多い
なぁと思う。
でも年齢が上がってくると、気のせいか
女性にも血管系の疾患が増えてくる・・。
病気の中には発症の確立に男と女で差の
あるものがあって、それが例えば血管系
のもの(上記)。
特にこれらは動脈硬化と密接な関係があ
ります。
年をとればカラダも消耗品なので、だん
だんあちこちにガタが出てきます。
生命体ができて初めの頃は、メスだけの
無性生殖(メスだけで子孫をつくる仕組
み)。
ずっとクローンばかり作ってきました。
でもカンキョウが変化して、それらも生
き残れなくなった。
するとメスはオスをつくり出して、有性
生殖活動を始めた。
するといろんなのが次から次に出て来て
、まぁ多様性ですが、カンキョウの変化
に対応できるのが生き残った。
だから生命ができて今までの3分の2の
期間はメスだけ。
あとの3分の1の期間にオスが出現した。
メスのカラダは精密に作られているので
すが、オスの方は、どちらかというと
粗雑品。
だから女性ホルモンのようないいモノを
オスは持ち合わせておりません。
実際、女性ホルモンは血管を拡張したり
、血液中のコレステロールを減らしたり
、血液を固まりにくくする作用がありま
す。
だから血管が詰まるような病気が男性よ
りも少ない。
その他、女性ホルモンは骨を強くする
作用を持っているので、骨粗しょう症を
予防し、尿酸を減らしてくれるので痛風
の発症も予防してくれる。
でも妊娠可能期間が過ぎると、女性ホル
モンは急激に分泌されなくなるので、
血管系の疾患が増えてくる。
女性が子供を産み育てるという、人類に
とって根本的な役割を、女性ホルモンが
担っているのだ。
だから、簡単に死ぬわけにはいかない。
女性が長寿なのも、その貯金がものを
いっているのかもしれません。