見えないけど何かがアル。

     エメラルド・グリーン

        嘉手納空域

 

沖縄へ旅行したことのある人は、ヒコウキが
那覇空港へ着陸していく時、何十キロも手前
からぐっと高度を下げて、かなりの時間、低空
飛行することをご存知だと思います。

青い海と白い波しぶき、そしてエメラルド・
グリーンのサンゴ礁・・・。
実にスバラシイ眺めをじっくり楽しむことが
できます。

でも、もちろんそれは乗客へのサービスのた
めにやっているワケじゃありません。

見えないけれど何かがアル。

実は日本のヒコウキは、30キロ以上手前
から、高度300メートル以下で飛ぶことを
義務付けられているんです。

那覇空港のお隣に嘉手納(かでな)基地と
いう米軍の基地があって、その基地を中心に
長さ108キロ、幅36キロ、高さ1200
メートル(高度600メートル~1800メ
ートル)の大きさをもつ巨大な米軍優先空域
があります。

沖縄本島の空はこの中にスッポリ入ってしまう。

だから、そこを避けて飛ばなければなりません。
目には見えないものがアルのです。

歯医者さんで歯の根っこの治療をする時も、
治りが悪い時は、見えないけれど何かがアル
はずなのです。

診断する時は消去法でアレコレ考えて、正解に
導いていきます。

 

 

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