老年スベリ台

以前患者さんに、「みんなワシのトシを聞きたがるけど、みんな決まってビックリするから、答えんのじゃ。」と言う方がいらっしゃいました。

明治生まれだから、その時スデに100歳を越えられていたと思います。

先日、やなせたかしさん(93歳)のエッセイを読んでいたら、こんなことが書いてありました。老化の話なんですけど。

「階段を下るみたいにコトンコトンと下っていく。始めは階段の幅が広くてゆるやかだが、だんだんせまくなる。

ついにスベリ台みたいになって加速度がつき、滑り落ちていく。

目にもとまらぬスピードになる。

なるほどね。人生のラストコースはこんな風になるのかと初めて実感した。」

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