イモリが再生を始めるシグナル(前半)

イモリの切れた手が再生する

 

今日は再生のお話です。
チョット専門性が高いです。

ワタクシたちが腕に傷を負ったら
『かさぶた』ができます。これは
傷口を塞ぐために血液を固めたモノ。

数日すれば傷痕は無くなったように
見えますが、実は表皮だけが元に戻る
だけで、その下にある真皮は
傷口が残ったままなんです。
だから、再生とは言っても不完全。
修復とでも言いましょうか。

その一方で傷を負っても完全に再生
できる生物もいます。有名なのが
水辺に住んでいるイモリ。
前足が切れても再生します。

生物って受精卵から徐々に成長して
いくと、カラダのどんな組織にでも
変わることのできる『多能性幹細胞』を
作ります。その後、『組織性幹細胞』に
なる。

多能性幹細胞➡組織性幹細胞(オガワメモ)

 

イモリが再生に使っているのが、この
組織性幹細胞。前足を失った時、
この組織性幹細胞を新たに作り出して
必要な血管や、ヒフ、骨を作ってイク。

イモリは足を切断してしまうとヒトの
ように『かさぶた』を作らないで、
ヒフを伸ばして傷口を塞ぎます。

その時、『背側のヒフと腹側のヒフが
閉じて交わることが再生開始の
シグナル』なんです。

切断されたヒフの両端が閉じる(オガワメモ)

 

背と腹の2つの交わった部分は血管や
ヒフ、骨などを作り出す新たな幹細胞が
たくさん生まれるってワケです。
ヒトは『かさぶた』を作るから
再生出来ないんです。

(長くなったので、今日はおしまい。
後半はもっとわかりやすいデス。)

 

 

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