痛みは命を守る大切なメッセージ

突っつくと痛がるヒドラ

 

歯医者さんに電話がかかってきます。
「歯が痛いんです」。

まぁ、よくある話です。

実は、痛みは脳が作り出しているんです。

ムシ歯になって、それが神経まで到達す
ると、歯が痛いと感じる。

でもそれは正確ではないんです。

歯で生まれるのは痛みではなくて、「よ
くないことが起こった」という信号。

その信号を受け取った脳が、「緊急事態
が発生した」と全身に警報を出す。

それが痛み。

つまり、脳が自分のカラダに何か異常が
起こっている時、脳を持っているその人
に、今やっていることをやめて、そのこ
とに「ちゃんと立ち向かいなさい」「今
すぐやめて早く対応しなさい」と伝える
ために痛みを使っているんです。

脳がつくる痛みは意外とイイ加減で、
まず警告だけ出しておいて、細かい情報
はもっと精密度の高いシステムで後で
ちゃんと送られてくる。

「何かどっか変だぞ。あれっ⁉歯がイテ
ェー」みたいな。

痛みのない方はとってもつらいんです。

先天性無痛症という病気があって、コレ
、痛みを感じることのできない病気。

痛みがないため、例えばヒザを酷使して
壊してしまう。

ヒザの関節が削られて朽ちていっている
ことに気がつかない。

気がついた時にはもう遅く、中がエグれ
て関節の役目を果たさなくなった状態。

原因は感覚神経にあります。
その人には痛みを感じるべき感覚神経が
なかったのだ。

だいたい、痛みは生命が一番最初に獲得
した感覚。

原始的な神経しか持っていないヒドラっ
ていう生き物でも、突っつかれると痛が
るような素振りを見せます。

痛くなかったら敵から逃げられませんか
らね。

痛みは命を守る大切なメッセージなのだ。

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