「病気と健康の境界」の巻

黄色ブドウ球菌

 

ムシ歯の細菌、歯周病の細菌は、ワタシ
たちに病気を引き起こす微生物。

では、細菌がカラダの中に入った状態は
病気かというと、そうではありません。

そもそも私たちのヒフにはたくさんの細
菌がついているし、ワタクシの職場であ
る口の中や腸の中も、細菌だらけ。

これらの細菌がカラダに何らかの不具合
を起こした時、初めて病気と呼ぶんです。

まぁつまり、「細菌がいるかいないか」
が「病気か健康か」を決めるんじゃない。

黄色ブドウ球菌という細菌がいます。

心内膜炎や関節炎、ヒフの感染症など
いろんな病気を引き起こす微生物。

2000年に起きた雪印乳業の乳製品によ
る集団食中毒で、13000人以上も被害に
あいました。

製造工程で繁殖した黄色ブドウ球菌の
毒素が原因でした。

これほど恐ろしい黄色ブドウ球菌ですが
、実は健康体でも3割の人は持っていま
す。

鼻の中や皮フ表面に普段から住んでいる
んです。

つまり、「カラダに黄色ブドウ球菌がい
ること」は病気ではないんです。

まして治療は、「カラダ中の黄色ブドウ
球菌を根絶すること」ではありません。

そして、細菌感染症が「治った」状態は
「カラダから細菌がいなくなった」こと
でもありません。

「細菌はいるが病気は起こしていない状
態」なら「治った」と言えるからデス。

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