川や沼に生息しているイモリは、シッポ
が切れても手足が切れても再生します。
手足どころか、眼や脳や心臓の一部も
再生します。
その原動力は、赤血球の中にある核。
ワタクシ時々、歯の再生には何が必要か
考えるのですが、まぁ血液のような気が
するのですが、でも人間の場合はダメ。
赤血球の中に核がないからです。
核がないからイモリのように再生できな
い。
ヒトは1日に1000~2000億個の赤血球
が骨髄の中でつくられます。
つくられる時は核が必要で、確かにその
時まではあった。
ただ、赤血球製造工場の骨髄から抜け出
す時、なぜか核を捨てて出てゆく。
何でかというと、核があると毛細血管み
たいな狭いところを通り抜けられないの
で、脱核して赤血球の本体を折り曲げて
何とか通れるようにする。
そして赤血球の役割は酸素や二酸化炭素
を運ぶことなので、1つ1つの赤血球に
核があると重たいし、だいたい、ジャマ。
つまり、赤血球ができるには核は絶対に
必要なのですが、人間みたいなホ乳類は
できた後はいらなくなった。
仕事には必要なくなったので、一番大切
なDNAのようなデータの入っているもの
を捨ててしまった。
赤血球に関してはもう分裂しなくて、
一旦作られたものはその先分裂して増え
ることはない。
まぁ、使い捨て。
120日くらいの寿命。
そこまでしても酸素をものすごいスピー
ドで運ぶ必要があった。
ホ乳類になると脳が発達して、その脳に
は酸素が大量に必要ですからね。
ところが、魚類、ハ虫類、両生類、鳥類
の赤血球には核があるんです。
ないのはホ乳類ダケ。