イスラムとグローバリズムは相性が悪い?

「テントがあった。助かった!」

 

先日、近くのスーパーでイスラムの方を
見かけました。

世界の人口の4分の1がイスラムなのに
、日本ではあまり見かけません。

やはり9.11のテロでイメージが悪くなっ
たせいか。

モロッコからインドネシアにかけて、
16億人もいるんですよ。

ところで、イスラム教はもともと遊牧民
の宗教で、遊牧民はテントを訪れた人を
追い出したりしません。

見ず知らずの人であっても、食事と一夜
の宿を提供して歓待する。

その方が自分自身にとっても生き延びる
上で有利ですから。

自分だって遊牧民ですから、ある日突然
荒野で食べ物も飲み物もなくなって、さ
まよう可能性は常にありますからね。

そんな時、荒野の向こうにテントがあっ
て、「水を下さい」と頼んだ時に水がも
らえるかどうかが、テントの主人の人間
性次第ということでは困るワケです。

気前のいい人と出会えば生き延びられる
が、ケチなヤツと出会ったら死ぬという
ことでは困るのデス。

どんな場合でもテントを見たら「助かっ
た!」ということでなければならない。

だから、荒野を生き延びるために必要な
ものは常に他者に与えなければならない
という道徳が身についている。

どうやらそれを「喜捨の文化」「歓待の
文化」というらしい。

聞いた話ですが、イスラム圏ではタクシ
ーに乗っている時にドライバーがミネラ
ルウォーターを飲むのをじっと見てたり
していると、必ず「飲む?」と訊かれる
そうです。

たぶんそれが遊牧民の文化。

僕たち日本人は、「砂漠では水が大切だ
から独占するのが当然だ」と考えて、
自分のペットボトルに名前を書く。

小さい頃からお母さんに自分の持ち物に
は名前を書くようにと教えられています
からねぇ。

でも、遊牧民はそうは考えない。

「砂漠では水が大切だから、私的に独占
してはならない」と考える。
文化が違うのだ。

文化が違うと言ったら、おそらくアメリ
カのグローバル資本主義とイスラムは、
相当相性が悪い。

アメリカが「君たちが信じて実践してい
るのは、全部ローカルな奇習であるので
、そういうものは捨てて、これからは
ワレワレのグローバルスタンダードに
従うように」と言っても通りませんよ。

特に金のあるヤツが偉いというのが、イ
スラムの価値観からすると、「何だ!」
ということになる。

これじゃあ衝突するのはわかる気がする。

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