ワタクシは田舎育ちだったので、子供の
頃、遊ぶ道具といえば球とその辺に落ち
ている棒くらいでした。
そこで、それを使って遊ぶワケです。
「何とかごっこ」をするときには、たと
えば「今日はこれから仮面ライダーごっ
こをやるぞ!」とかガキ大将が宣言する
と、子供たちはライダーになったり、
ショッカー(悪の結社)になったりする。
竹や棒や物差しを振り回しているだけな
んだけど、そこにテレビで観た東京の下
町や京都の四条河原とかの風景が出てく
る。
でも、そういう遊びはメンバーが出たり
入ったりするワケで、誰かが家の人に呼
ばれると、「じゃあね」と帰ってしまう。
そうするとまた遊びが変わってしまう。
その都度、いるメンバーで遊びをつくる。
どの子も家が狭いし、親が家にいても
忙しいので、追い出される。
仕方がないので路地に出てくる。
すると、年上の子供たちが遊びを教えて
くれる。
そんなシステムが自然に出来上がってい
ました。
「〇ガワ君、遊ぼう」って外で呼ぶ声が
聞こえる。
出ていくと、2人連れの遊び仲間がいる。
急に言われても何すりゃあいいか思いつ
かないから、じゃあ何トカ君のうちに行
こうということになって、3人、4人と
ぞろぞろ別の子のうちに行く。
まぁ、昔はそれくらい時間が余っていま
したからね。
学校が終わってから晩ご飯の時間になる
まで、ホントウに長かった。
大人になって都会に住むようになると、
そんな子供たちは周りに誰もいなくて、
子供たちはみんな塾で忙しい。
今思い出したんだけど、ワタクシが子供
の頃は、同級生で町に住んでいる子たち
は塾に行っていた。
そう、確かに行っていた。
ということは、うちの田舎に塾がなかっ
ただけなのだ。